薬物動態学PK
薬物動態学とは?
薬物の吸収、分布、代謝、排泄の流れを理解しやすくするための理論。
薬の作用の強さとは?
作用点(組織)での薬物濃度に比例するが、組織での薬物濃度は測定困難のため、血中濃度より推測する。
薬物濃度の時間的推移
1分画モデル(静注)
1分画モデルでは投与すると一瞬で血中に分布すると仮定する。
そのため濃度は投与直後が最高値でその後時間的経過とともに代謝、排泄されるため減少する。
2分画モデル(静注)
2分画モデルでは投与後、体内中の血中に分布するまでに時間がかかる(分布期がある。)
分布後、時間的経過とともに代謝、排泄されるため濃度は減少する。
つまり、2分画モデルでの血中濃度は分布期とは代謝排泄期が存在する。(1分画モデルでは代謝排泄期しかない)
投与量設定
同じ投与量を用いても得られる血中濃度は個人個人でバラツキが大きい。
そのバラツキの程度は有効血中濃度(治療域)の狭い薬物では大きく影響し、人によっては、無効域、別の人にとっては中毒域に達することも考えられる。
バラツキは代謝排泄の遅延や促進に依存する。
このようなバラツキを考慮し、治療開始のある時点で、主に血中濃度を測定し、薬物治療方針を軌道修正するためのフィードバッグ情報として利用していく方法をTDMという。TDMは治療域の狭い狭心薬、抗不整脈薬 、抗てんかん薬、アミノグリコシド系抗生物質などで使用される。もっぱら血中の薬物濃度測定が行われるが、その代替えとして唾液あるいは尿中への排泄に多い薬物であれば尿が試料として用いられる。
TDMはtherapeutic drug monitoring(治療薬物モニタリング)の略で、主に血中濃度を測定し、薬物動態学的手法を用いて、投与量の設定を行う。
小児の投与量
血漿タンパク質濃度、肝代謝能力などを考慮し、一般的に成人との体表面積比で求める。
高齢者の投与量
腎機能の低下、血漿タンパク質の低下を考慮する。
