雨の日の電車は乗り過ごす。
何故なら結露が僕の視覚を潰し、ipodが僕の聴覚を夢中にさせるのだ。残された嗅覚、触覚、味覚で降りるべき駅を判断するには僕は人間過ぎる。
ただ僕の第六感はキレキレである。一駅過ぎた時点で見事に警鐘を鳴らした!まさに野性児たる所以である。
次の駅に着き、何気ない風に鼻歌まじりで電車を降り、人々が出口に向かう中を一人反対ホームに向かう姿を見られるのは何だかアレで、僕は突然肩を怒らせトイレに歩を進めたのである。
鏡の中の僕は何だか泣きそうに見えた。
嗚呼、早く帰りたい。
しゅしゅぽぽ。