砂漠の舟 篠田節子 | hassanのブログ

砂漠の舟 篠田節子

篠田節子お得意の八王子もの。都心郊外の家族とコミュニティを大事にする会社員がリストラに遭い、家庭は自分の思い描く方向とまったく別の方に進み、地域社会も空洞化が進行する中で主人公を裏切る。一隅を照らすような人生を志向して、篤実に生きてきた人間が決して素直に報いられるとは限らないというしょーもない事実を描いた読後感の非常に悪い一作。中島みゆきの「悪女」くらいまでの初期作品かバッハのオルガン曲でも聴きながら読むといいでしょう。幸せじゃない男性は読まないほうがいいでしょう。