点滴速度の設定ミスで患者の男性=当時(79)=を死亡させたとして、警視庁府中署は17日、業務上過失致死の疑いで、東京都府中市の都立府中病院(現・都立多摩総合医療センター)に勤務する女性看護師(22)を書類送検した。同署によると、看護師は容疑を認め「なぜ設定を誤ったのか自分でも分からない」と供述している。
送検容疑は、平成21年6月11日午後2時20分から同7時ごろ、男性に栄養剤を点滴する際、速度を誤って通常の10倍に設定したため男性が心肺停止となり、同月13日午後7時15分ごろ、死亡させたとしている。
同署によると、点滴速度はデジタル入力方式だったが、看護師が入力する数値を誤った。男性は当時、末期がんで衰弱しており、過度な点滴速度の負担に耐えられなかったとみられる。
同病院庶務課は「看護師のミスがあった。死亡との因果関係は警察の捜査にお任せしている。ご遺族には心からお悔やみを申し上げたい」とコメントした。
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