鎮西尚一「パンツの穴 キラキラ星みつけた!」(1990)
パンツの穴 キラキラ星みつけた! (1990)
監督:鎮西尚一
音楽:岸野雄一
出演:西野妙子、毛利賢一、加藤賢崇、大杉漣、浅野忠信、星瑤子、広田玲央名、加藤善博、千石規子、天本英世
「熟女 淫らに乱れて」(2009)という映画がとてもとても面白かった鎮西尚一監督。
「他の作品も凄いよ!」とのことで、後追いで鑑賞した1本です。
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やたら芝居がかった口調の加藤賢崇が現れ、唐突に歌い踊り出した辺りから「こりゃ普通の映画じゃないな」と思ったのですが、やっぱりヘンな映画(OV)でした。意味があるのかないのか分からないようなカットの積み重ね。途中、主人公の西野妙子と毛利賢一が天本英世の家に行くシーンがあって、そこだけが普通の映画のテンポで、あとはやっぱり意味があるのかないのか分からないようなカットの積み重ね。
「パンツの穴」なのに!
それでもしっかりとエヴァー・グリーンな胸キュン・ムービーとなり得ているのは、ひとえにヒロイン西野妙子の(まさに)キラキラした魅力がヘンな大人たちの悪巧みを打ち砕いているからなのでしょう。
ヘンな大人といえば、登場人物で一番の変人は天本英世。続く小変人は加藤賢崇、大杉漣。次に変人(ベタに変人なので格下)なのは広田玲央名、加藤善博。主人公の少年少女たちはいたって普通です。ちなみに浅野忠信(デビュー作)が着ているTシャツ(出てくる度に違うTシャツを着ている)はたぶん自前です。
そして天本英世よりもさらに狂っているのは監督の鎮西尚一、、さらには音楽担当の岸野雄一、および全編に渡って繰り広げられる(へなへな)歌謡ミュージカル・シーンでありましょう。そう、ミュージカル映画なんですねコレ!
魅力溢れる変人たちが集まり作り上げた、なるほど凄いヘンテコリンな傑作青春ムービーでありました。