突然の告知をされた日。すやすやと眠る子供を挟み、妻と夜中に何度も会話を交わし、結局一睡もできないまま朝を迎えた…。
僕には、高校の友人で妻が通っている大学病院のドクター(他の外科)がいる。後々、彼が居てくれたお陰で迷い気づき、難局を乗り越える大きな力に…本当に助けてもらった。
とにかく、彼に連絡しこの日、病院の近くで時間をもらった。
終始ふさぎ込む妻…。とにかく、セカチュー的な、白血病=不知の病のイメージを払拭したかった。だって、謙さん(世界のワタナベ)白血病乗り越えて、ラストサムライやってんじゃん…。絶対に道はあるはず…。
彼に事情を説明。彼は静かに僕の話を聞いていた。そして、ざっくばらんに助言をもらう。
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・白血病は、働かない幼弱な白血球ばかりが増える病気
・MDSは高齢者に多く、変な血球が染色体や遺伝子の異常によって増える
・昔は移植だけが治癒への道だったが、今では化学療法が飛躍的に進歩している
・髪は抜けるが、テレビなどのイメージ(気持ち悪すぎて吐くとか)は今はない
・主治医は若いかもしれないが、カルテは全てファイル化され共有されている
・治療に属人的な要素が入り込む余地はなく、カンファレンスで治療方針は決まるので大丈夫
・◎◎大学病院の血液内科は全国でもトップクラス。先進医療が受けられるはず
・血液がんは他と違い、早く見つかったから治る確率にはそれほど関係しない
・造血幹細胞移植は、とてもとてもつらい治療だけど、治癒した人はたくさんいる
・感染症に注意(マスク手洗い・病気の子供など)肉もよく焼いて などなど
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通常、医師は最悪のシナリオを話すけど、そこは友人、眉唾的な要素もあると思うけど、僕の背中をそっと押してくれる、ポシティブで暖かい言葉をかけてくれた。
その言葉をそのまま妻へ伝えた。「必ず治る」。絶望でもなんでもないよ。今の医学を侮るなと言われたよ。と私は妻に伝えた…。