瀧本先生のラジオは毎週月曜日の23時からと、毎週土曜日朝8時から再放送されます。

下差しこちらのURLからラヂオきしわだのラジオが視聴できます。

http://www.radiokishiwada.jp/simul/

 

 

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右近 勝吉さんのお話の続きからです。

 

 

 

 

先生:「右近さんは聖職者の方の穏やかな笑顔を見たくて教会に通うの。その穏やかな顔を見て”人はこうやって生きていくんだな。こうじゃなきゃダメなんだ!これなんだ!”って思ったの。自分には今回相談を下さった方の内容みたいに本当に学歴もなければ、職歴といっても人のものを壊すのが仕事なの?っていう仕事。仕事もまともな事をしていない。自分は何もできない。穏やかに生きていこうって思ったって社会と関わる術を持っていない。何もできないという所に行き着いた。行き着いたんだけれども、”そうかビックリマーク何もないんだったらつまりできる事だけやろう”って、すごくシンプルな答えに行き着いてできる事をその人はやったの。

 

何をやったかというと、それこそ車椅子の方を見たら『少し押しましょうか?』って声をかけたり、ゴミが落ちていたら当然拾った。大した事じゃないのよ。上の方にある荷物が取れなかったら荷物取りましょうか?って言って荷物をとってあげたりとか、お庭の枯葉の掃き掃除をしたりとか、とにかく食べていかなきゃいけない。ヤクザの世界から足を洗おうと思ったのよね。昔は恐喝でご飯を食べていたから。今は仕事をしなくちゃいけない。今は何もないから、どんな事でも500円で仕事を受けますって言って、庭の掃き掃除をしたり犬小屋を500円で作ったり、引っ越しをするなら荷物を500円で荷造りをする。自電車のタイヤがパンクしたら僕が500円でやる。『長い事旅行に行くんですか?なら、毎日僕がここに来てワンちゃんにエサをあげて散歩に連れて行きます。』って、自分ができる事を全部500円でやったの。

 

それでもやっぱり食べていけないわけ。所詮500円だからね。500円だから1日何個やったって食べられない。家賃も払えない。これはダメだって思ったの。でも、ワンコインだからかもしれないけど、すごく沢山のお客様からオーダーが来るんだけど一日にできる数が限られているから困ったなぁって思ったの。

 

仕事量は増えるけど全部こなしても食べれない。でも全部こなすことも出来ない。すごく悪循環になっちゃったと思って、これはダメだなってなったの。1つの仕事を500円だったのを1つの仕事を6000円にしたの。」

 

 

年美さん:「えビックリマーク一気に?」

 

 

先生:「そう。一気に値上げをしたの。そうしたら、庭掃除を6000円で頼む人はいないでしょ?でも引っ越しとかだったら6000円で頼む人がいるかもしれない。だから、そうやってお客さんが仕事を多分選ぶ。自分が仕事を選ぶんじゃなくてお客さんが仕事を選ぶから、お客様にお任せして『何でも6000円でやりますグッ』って言うように値段を変えたら今まで以上に注文が来たの。」

 

 

 

全員:「びっくりびっくりびっくり

 

 

 

先生:「”あれ?注文増えちゃった”でも、出来る数は限られているから頑張ろうって思ってやってた。でも、どんどん待ってもらわなきゃいけなくなったし忙しすぎる。だから、申し訳ないけれども6000円でやっていた仕事を12000円で次からは何でもやりますって変えたら、もっとお客様が増えたの。」

 

 

 

全員:「ビックリマークビックリマークビックリマーク

 

 

先生:「そういう風になって、その方は『ちょっと僕一人じゃ無理だからちょっと手伝って。僕の所ばかりに注文が来て無理だから、そっちで注文受けてくれる?』って、これが今の何でも屋の走りになったの。」

 

 

年美さん:「便利屋さんですね。」

 

 

先生:「それがフランチャイズになって月間で4000万円くらいの売り上げを上げるようになったの。今の僕には何もないからだからこそ出来る事だけが出来ますと。もう人生そのままよね。何もないから出来る事だけが出来る。だから出来る事をやりますって言ってその人がそれをやっていった。そうしたら総理大臣まで挨拶に行く人になったの。」

 

 

全員:「すごいびっくりびっくり

 

 

先生:「このお話をこの方にお話をしたいと思ったの。だから、何もないから何も出来ないっていう発想がイコールしなくて、何もなかったら出来る事だけやればいいじゃない?って。こんなものもあるって、何かあるんだったらそのある物を使ってできる事をやったらいいかもしれないけど、何もないなら何もないなりにできる事ということがあって、その自分の目の前の出来る事、今の自分が自分の目の前にあって自分ができる事をやるっていう事をそれが純粋な心って仏教は言っているのね。だから、直指人心っていう言葉を先週からお話をしているけれども誰にでもその心はある。自分にできる事を自分がさせて頂きましょう。それをやっているうちに人に喜んでもらえる事に必ず繋がっていったり、自分自身がそこで満足する喜びを得ていくことが大切。

 

だから、相談者の方が一生懸命勉強したいと思った。瀧本に会いたいと思った。でも、私には何もない。薄汚れた心ばっかりで学歴も職歴もないし、皆さんが輝いて見えるから私はそこに行けない。だから自分が嫌いになっちゃうって言っている暇があったら勉強会に来てっていう話。」

 

 

年美さん:「確かに!先に行動に移した方がいですよね?」

 

 

先生:「そういう事なの。今自分の目の前にあってできる事。もしもそれで言うんだったら、目の前にご縁があるから今私にできる事。それは勉強会に行く事じゃないって思う。そこでまた新しい人と出会って、ご縁があって法友ができてみんなで楽しい時間を自分が過ごす。自分に対して楽しい時間を自分にプレゼントするっていうことがすごく大切。

 

プレゼントっていう言葉を私たちは物をあげるっていうような解釈をついついしがちだけど、プレゼントっていうのは今っていう意味だからね。英語では。だから、今をちゃんとするという意味なの。今まではこうだからとか歴がない歴がないって言っているけどそんなことはどうでもいいから今目の前にある事をやる。それしか人生はなくて、その事にやっと今そういう課題と出会えたんじゃないですか?って思うの。」

 

 

区切りがいいのでこの辺でバイバイ

 

 

私も転職活動をするときなんか特に学歴もなければ経歴もないので、自分なんて何もできないし、そんな私を私は気にしないけれども世間の方が私を拒絶しているような感覚に陥ります。そして、努力して勝ち取った資格や輝かしい経験をしている人を見ては嫉妬をするか、自分と育ちが違うからと言って自分を下げずむかのどちらかをしていたような気がします。今もまだその傾向はありますが随分薄らいできたと思います。

 

先生がお話されていた『自分に対して楽しい時間を自分にプレゼントする』ですが、自分に楽しい時間をプレゼントをするという発想がありませんでした。先生の話を伺うと、先生が自分を育てているんですよね。自分が二人いるような感じがします。自分というものに対しての考え方がこんなにも違うという事を気づけることが楽しなぁと思った朝でした。