瀧本先生のラジオは毎週月曜日の23時からと、毎週土曜日朝8時から再放送されます。
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昨日の受刑者の方のお話の続きです。
先生:「犯罪を犯すしかなかったのに、それしか方法がなかったのに、なのに法は私を裁くのか
って、これって多かれ少なかれ私たちも持ってない?」
全員:「ありますね。。。」
先生:「だって仕方ないじゃない。私ばっかり言わないでよ。あの人だってそうじゃない
ってあるよね?」
年美さん:「はい。ずっとあります。」
先生:「こう思っている時って人の説教を聞くのがすごく苦痛。自分は悪くないって思っていたらメチャクチャ不愉快じゃない?でも”本当だ!私が悪かったんだ”って気づくと1分前までその人の説教が鬱陶しいと思っていたのに、自分が本当に悪かったって気づくと目の前で説教してくれている人の言葉が”もっと言って”って、有り難く聞けるの。
吸収しようとして話を聞いてくれる。だからそういう状況にして受刑生活に入ると教官の言葉とかいろんな言葉がシュンシュンと身に沁みていくの。それが仮釈放になるときにキラキラしてる。『先生、全部垢落ちましたから。』って。スッキリと体も痩せるからね。スッキリとして出ていく。”良かったなぁ”って思うの。
昨日の教育はそこが勝負で中々わかってくれない。悪い事をしたという事が。」
年美さん:「え
そうなんですね。。。」
先生:「やっぱり気づきにくい。」
年美さん:「捕まっていてもですか?自分が悪い事をしたって受け止められないんですか?」
先生:「薬物自体が悪い事ってわかっているんだけど、そこまで悪いか?っていう感じかな?」
年美さん:「人に迷惑をかけてないっていう。。。」
先生:「そうそう。それによって人を突き飛ばしたとか、万引きしたとかならわかるよね?何も悪い事をしてないのになんでこんな2年も3年も服役しなきゃならないの?何も悪い事してないのに
っていう心が働いているうちは地獄。地獄なの。
だから、真っ直ぐ前向きに模範囚になって考え方が全部変わって娑婆に出てくるともう本当に素晴らしい人生を送るのね。一旦そういう事で大きく躓いているから”二度とこんなことはしない”って歩み方が変わってくるのね。そういう意味ではすごく貴重な体験なの。」
年美さん:「そうですよね。チャンスですよね?」
先生:「二度と踏み外さないと思う。人生を。ある意味、若い頃にそういう塀の中に入る経験をしていたら二度と人生踏み外さなくなると、胸を張って生きていけるんだよって言うことで、昨日はなんとか話を纏めたんだけどね。
でも、その時にいつも思う。他人事ではないぞって。私も何か悪い縁が重なってブログにも書いたけど、最初は悪い事って一瞬はわかる。してはいけないって。」
今日は区切りがいいのでこの辺で![]()
私が子供の頃よく両親から殴られている時”私は悪くない”っていつも思っていたので、先生がラジオでいう地獄というのはよくわかります。私はよく嘘をついて殴られていたのですが、殴られたくなくて咄嗟に嘘をついてしまうので、嘘をつく原因を作っている両親が悪いと思っていたので、なんで怒られているのか、なんでそんなに殴られなきゃいけないのか未だに分からない。本当に実家にいるあの数十年は地獄だったなぁと思います。世の中恨んで生きてましたからね。
今考えると遠い昔のようです。きっと憎しみが薄らいでいるからですね。当時は実家から出たいのに一人暮らしできない自分の生活能力というか稼ぐ力のなさにも腹を立てていましたらかね。あの状況で犯罪者にならなかった自分は褒めれますね。
しかし、先生は決められた時間内に、受刑者の方の心を感謝する心に導く事をされているのがすごい。きっと受刑者の方の心は堅いような気がするので先生の言葉が染み込むまで時間がかかるんだろうなぁと思いますが、そうではないのがすごいなぁと思います。
同じ日本語というルールを利用して話をしているのに、伝える人でこんなにも伝わり方や言葉の浸透の仕方が違うなんで言葉は凄いだなぁと思います。