瀧本先生のラジオは毎週月曜日の23時からと、毎週土曜日朝8時から再放送されます。
こちらのURLからラヂオきしわだのラジオが視聴できます。
http://www.radiokishiwada.jp/simul/
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昨日の<その気>の続きです。
先生:「当日はそこに緊張もないし”みんな、今から弾くよ
”って、そこに緊張も何もなく、間違ったらどうしようもなかった。間違ったら思いっきり間違ってギャグにしようと思っていた。」
年美さん:「それも代案ですね。」
先生:「これ以上の努力は出来ないからそれで間違えたら笑ってねって。みんな期待していたから間違えた方が良かったかなぁって思ってる。」
年美さん:「いや、本当に演奏素敵でした。感動しましたし、すごい練習されたんだろうなって思いました。」
先生:「そうでしょ?ビックリしたでしょ?」
年美さん:「練習する時間が限られている場合、時間をフル活用した中で出来上がったものをOKとしたらいいんですか?」
先生:「そうね。ただ調子乗りではないので明らかに出来ないときは断る。チャレンジしない。興味で依頼を受けてしまうと迷惑かけてしまうからね。これは無理。代案以前の問題で無理なものは断る。
これはみんなもやってみて欲しい。例えば、年美ちゃんだったら、このラジオでも言ったけど心がいっぱいいっぱいになって、トンカツを子供に投げたでしょ?あの時の年美ちゃんは、家でやる事もあるし夫の会社の会計もやらなきゃいけない。テキストも作らないといけないし、心が1つに集中出来ない。やらなきゃいけない柱が何本も走っていたんだよね?年美ちゃんがいっぱいいっぱいなんだろうなぁってわかってた。」
年美さん:「先生にもお伝えしました。」
先生:「なんだけれども、その時に『年美ちゃん、じゃぁ減らしてあげようか?』って言わなかった。」
年美さん:「はい。そうです。」
先生:「ここのMAXを超えたら、同じ分量が来ても”こんだけ?”って気づくよって。分量が減った時にすごく暇を感じるよって。」
年美さん:「はい。伺いました。」
先生:「その数ヶ月後に『年美ちゃん、だいぶ暇になったでしょ?』って聞いたことがあるの。『すごい時間があります』って話してた。」
年美さん:「はい。そうです。今もそれは感じます。」
先生:「すごくゆったりしているでしょ?」
年美さん:「あの時と全然ちがいます。今も大きな課題を先生から頂いて、いっぱいいっぱいなんですけどね。」
先生:「![]()
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」
年美さん:「いっぱいいっぱいなんですけど、あの時とは明らかに違う気持ちの持ち方があるんです。確かにいっぱいいっぱいなんですけど、あの時はやる事が溢れるんじゃないかって、漏れてしまって自分が何をしていいのかもわからなかった。今もいっぱいいっぱいなんですけど気持ちの受け方が違うというか、”あれ
”と思って、ちゃんと心を整理できているって思ったんです。」
先生:「今は余裕がある。」
年美さん:「それもこの間思い出しました。前あんな風に先生に言われたなぁって。いま同じくらいいっぱいいっぱいなのに、パニックになっていないんだろう?って。あの時はパニックになっていたので。それで先生に『無理です』って言ったんですけど、今はスッと先生の課題を受ける事が出来たし、さらにキチッと心を整理できているなぁって。
これとこれをしたらいい。順番はこうしたらいい。自分の時間を全て使ってできたものでいいじゃんって思えるようになったのはアレがあったからだなぁって思い出したんです。」
先生:「素晴らしい!そう、年美ちゃんの器がグッと大きくなった瞬間だったと思うの。私も過去に”もう無理
”って、スケジュールがムリ。ココに行って講演ココに行って面談をするっていう事で時間がないならいいんだけど、ただ、図書館に住まないとダメかなって思うくらい1つのことをちゃんと勉強しなければ纏めれない文献の原稿を色んな方面から一気に預かった事があったの。
私はプロじゃないのに、とにかくやって欲しいってご指名いただいて断れなかったの。”今から情報かき集めて色んな人にリサーチしなきゃいけない。そんな時間がこのスケジュールにはない
”って。本当にクラクラする忙しさ。目眩がした。
あれは7年前くらいかな?その時の手帳を持ってる。パッと見たら真っ黒。スケジュールが秒単位。単なる移動の時間がないだけではなく、勉強しなくては書けない原稿だったのね。それを受けた以上はやらなきゃいけないと思って、それを新幹線の移動中も真剣にやって、本もキャリーバックに入れてずっと調べながらやった。
1つ2つ原稿が終わったら、心が”もうムリ
”って。講演会の休憩時間も原稿を書いてたから。本当に何も頭に入らない。一言もムリ。初めまして田中ですの、田中さんが頭に入らない。もうムリってなっていたの。
で、その時にちょっと断りにくいプロダクションからの仕事で大阪の太閤園の庭の鑑定をすることになったの。関西では有名な藤田男爵の庭園の中庭にある柱がどのような方角でどのような意図で昔の建築家が建てたかっていうのを全部鑑定してくれっていう依頼がきたの。」
年美さん:「今もちゃんと先生の名前がありますね。」
先生:「”はぁ
”って、何を言っているのかしら?って。『なんで私なの?』って聞いたら『ある先生に最初オファーしていたら、その方が仕事がいっぱいで引き受けられないって言われたので瀧本先生お願いします』ってこっちにきたの。『そのままその方に頼んで
』って。もう私ムリ
ってなってたの。」
今日は時間がないのでこの辺で![]()
先生は建築の鑑定もされていたんですね。以前の私なら驚いていたと思うのですが、今は何を聞いても驚かない私がいて変わったなぁと思いながらラジオを聞いていました。
先生がお話しされている内容と違うかもしれませんが、私も今の仕事があまりにも忙しくて、帰りは遅いし土日の休みもないくらい仕事をしていた時があって、もうムリだなぁと思ったのですが、その時の体験があるので今ではある程度の仕事量が来ても、”あの時に比べたら楽だなぁ”とか思えているので、一回忙しい経験もするのもいいなぁと思ってはいますが、先生のように責任がある仕事が立て続けに何個も来ると、私なら心も体が壊れてしまうような気がします。本当にいつも先生が経験されている体験談は映画のようですごいなぁと思います。