2011.11.17 Thursday
朝、いつもと同じケンケン型の目覚ましの音に起こされてベットを出ると、冷えきった床に触れた足の裏から否が応にも季節感を感じる。

急いでストーブを点けて居間のカーテンを開けると、昨日までの枯れ葉舞う風景は一変して、辺り一面雪景色になっていた。

「雪かぁ・・・・。」

と解りきった間抜けな言葉が口から垂れる辺りは、寝起きで頭が回転していないからだけではなく、一夜にして変わってしまった風景に対応する為のスイッチを入れる為だった。

身支度をしてコーラを飲みながら朝刊をザッと眺めつつテレビのスイッチを入れる。
時計を見て朝食の準備を始め、いつもなら7時を回ってから息子を起こすところだが、何の気無しに息子の布団に向って

「雪が積もってるよ。」

と声をかけると、何度起こしてもすぐに起きた試しのない息子が飛び起きて居間の大窓のレースのカーテンを開けた。

「おぉぉぉぉぉ・・・おぉぉぉぉ・・・」

と言う音を発した息子は、寒さに耐えながらじっと外を眺めている。
たぶん雪の中を歩く感触や、登校中にするであろう雪玉のぶつけあいの事を考えてすでにワクワクしちゃっているのだろう。

息子と朝食を済ませて厚手のジャンバーと毛糸の帽子スタイルになった息子は長靴を履くのももどかしく、「行ってきまーす。」の「きまーす。」がドアの外から聞こえるほどの勢いで飛び出していった。

包装容器プラスチックのゴミを出しに表に出ると、息子や近所の子供達が子犬のように駆け回ったり雪合戦をしていたので、

「いってらっしゃーい!」

と声をかけてゴミステーションに向った。
ゴミを出し、たいやき屋の角を曲がると遠くで雪玉が飛んでいるのが目に入った。
家の側まで来ると息子と近所の子供達が楽しくてしかたがない時にだけ出る音を出しながら遊んでいる。

「早く学校に行けぇーー!!!」

と私が叫ぶと、一斉に雪を蹴散らしながら走っていった。

その後ろ姿を眺めながら、今期の初積雪だからしょうがないと思いつつ、何気なく近くの公園の木々に目をやると、湿った雪が落ちきっていない葉や枝にまとわりついていて、冬特有の澄んだ空気の中、凛としていた。