2009.11.18 Wednesday
なくなった幼なじみの墓の前に集合した3人の中年。
まずは水を汲んでこなければならないという事になり、
私と弟氏が水汲み場を探す事になった。

私が坂の上の方を。弟氏が坂の下の方を探し、兄氏は墓の掃除など
という役割分担になった。

私が見つけた水汲み場は、幼なじみの墓からかなり遠く、
しかもお盆で混んでいるせいか水汲み用の桶がなかったので
とりあえず兄氏の待つ墓へと戻った。

手ぶらの私を見て 
「何してんのよ?!」
と叱咤する兄氏。 
訳を話していると、弟氏が遠くから戻ってくる姿が見えた。
しかしどう見ても桶を持っている風ではないのだが
ゆっくりとした足取りで何かを持っているようだ。

目を凝らしてよく見てみると、両手で大事そうに柄杓に水を入れたものを
持って、こぼさないようにそろりそろりと巫女さんのように
歩いてきているのだ。

その状況を把握して大笑いしながら向かってくる弟氏を
見つめる私と兄氏。 

徐々に近づいてくる弟氏はニヤニヤしながら
「桶がなかったから・・」
と言う。 

「だからっておまえ、柄杓一杯でどうするっていうのよ?!」
と兄氏は笑いながら柄杓を受け取り、
バシャッ!!と墓めがけて水を浴びせかけた。

「それは違うんじゃない?」
「打ち水じゃないんだから」
「土俵入りか?」 
「土俵入りは塩でしょ。」
などと声をガヤガヤする私と弟氏。

それに対し笑いながら
「いいからちゃんと水汲んでこい!!」
と言う兄氏。 

その後再度水を汲みにカラの柄杓を持って歩いて行く弟氏をよそに、
兄氏と私は用意したユリを飾ろうとしたのだが
お墓に付いている花入れに入るはずもなく、
ただ横たえるだけにしたり、お供えのタバコに火をつけたり
ローソクや線香に火をつけようとしたりしていた。