岸信行はこう語った。
「良かったじゃないか、それで。
天がそうして、あなたを守ってくれてるんだよ。
苦しむあなたが流す涙も汗も苦いから誰も近づかない。余計な奴らを天が取っ払ってくれるから、あんたは一人で考えられるし、立ち直る努力もできる。
苦しい淋しいと言って天や人生を恨むなんて考え違いだよ。
あなた今、苦しくて、胸騒ぎするよね。それは違う形の新しいあなたへの期待感だよ。
心配するな。喜べ。あたらしいあなたがもうじき生まれる。
生きながら生まれ変わる。
人は修行の星のもとに生まれるが、不幸の星のもとには生まれない。
目の前に起こり続けるすべてのことはあなたが向上し、幸せになるためだ。」
