脱ワイロ社会。
大阪フィッングショー業者日を半日見学後に弾丸出張
で中国入り。
今回の出張目的は董事会と忘年会とボーナス支給。
中国は旧暦の為、今年は2月中旬が旧正月になるから
年明けた日本と違って、只今旧正月を向かえる年末。
最近は遠方からの出稼ぎ労働の人も減ったみたいだが
中国は遠方からの出稼ぎ労働者が多く、この時期から
故郷へ帰省する人で電車の切符がなかなか取れない時期でもある。
以前とは違い中国の企業、工場が田舎にもたくさん
出来たから、出稼ぎしなくても地元に働く場所が
出来、地元に残り働く様になったみたいだ。
そして董事会。
董事会とは簡単に言えば株主総会みたいなもの。
中国は株を所有している人を董事といい、その株主の
中から董事長を選ばれる。
そしてその董事長と董事全員で総経理を選び出す、その総経理とは日本で言う社長になる。
うちの会社は俺が35歳くらいに勢いあまって(^^)
取引先の総経理に合弁会社設立の相談持ちかけ会社を立ち上げた。
だから2つの会社が出資した合弁会社だ。
そんな出資会社と出資者である董事の何人かで董事会が開かれる。
その董事会でちょっと面白い話しを聞いた。
ここ最近中国で生産している製品の納期遅れが酷い。
釣具業界だけでなく、他の製品でも同じで、この一年
納期遅れに悩まされた企業の方は多かったと思う。
もともと中国生産と言えば納期遅れは当たり前だが
でも特に2017年は酷かったと思われる。
その理由は…中国政府が環境問題で大きく動き始めたからだと。
例えば、工場で生産する為に使われている機械。
その機械は機械を動かすのにオイルをたくさん使用する。その使い終わったオイルを廃油業界に渡していたとする。
ではその廃油業者が雑な処理で廃油を処分していたら
間違いなく営業停止。
それが中小企業の廃油業者が営業停止になったらだ。
工場は生産したくても廃油が捨てれなくなり生産ストップ。
また他の例えで、ある製品の一部にメッキ部品を使っていた。
その部品を安くする為に小さな工場にメッキ作業を依頼していたが、そのメッキ工場は工業団地ではなく、田舎の小さな工場でメッキ処理をしていたが、その地域でメッキ加工の許可を政府から取っていなかった。
そんな工場は一瞬で政府から営業停止を喰らう。
その部品が入ってこなくなったことで、本体は組立られなくなり、最終的に製品納期が遅れる。
何故、今こんなことが急に起きたか?
今までも中国政府の動向で企業が何だかの形で営業を止めらたり、規制か掛けられたりすることは度々ある話しである。
しかし今回これだけ工場の生産がストップした
大きな理由と考えられるのは…
政府役人がワイロを受け取らなくなったのが
大きな原因であると董事たちは言ってた。
中国は共産党の一党独裁で政府役人がNOと言ったら
企業の納期、利益も全く関係なくストップ。
実は今まではワイロで全て何とかなった。
しかし今の中国は変わった。
スタッフ楊の友達は廃油処理の会社を経営している
らしく、何年か前に政府役人にから
これから環境問題が厳しくなるからと言われ
日本円で何千万円の投資して工場設備を整えたらしい。
しかし取引先の会社がいろんな形で政府役人から指摘を受け生産がストップする企業が増えたことで
廃油処理を依頼する企業が無く、廃油処理工場は6カ月以上ストップしているらしい。
習近平が2012年共産党委員会書記になり、
一気に共産党員の大物だろうが全て汚職をあばき
刑務所に送り込んだ。
そして役人達が民間企業からのワイロで汚職に手を染めいる。
そんな共産党員である役人を一斉にあぶり出し始めたことになる。
このことで全国の政府役人は逮捕されるのを恐れワイロに手を出さなくなったという。
役人は中央政府からの目を恐れ、汚職から手を引いた。
しかし民間企業は当たり前に役人が仕向けてきた汚職社会になれてしまい、ワイロで終わらせたいが出来なくなった。
日本から考えれば、汚職が無くなり良くなっていくからけして悪い話しではない。
会社設立し、10年以上会社経営してる俺からすると
そんな簡単な話しではない気がする。
言っても一党独裁の共産党の役人。
企業が発展し、経済が伸び、豊かな国になる流れなど
全く見えてないと思う。
全て個人の利の為にしか動かない。
共産党と名乗ってるが、所詮は党員だけしか見えてない気がする。
本当に国を国民のために考えるなら、民主化をとり
開かれた選挙によってリーダーを決めるはず。
話しを戻すが
輸入されている日本企業も本来3カ月の納期が
今年は6カ月、いや下手したら9カ月とかまでの納期遅れへと変わった企業も少なくないと思う。
日本からまた中国企業が納期遅れして〜〜とヤキモキしてたと思う。
でも今回の事情はこんな理由から遅れたことが
多いかと思う。
合弁先の総経理はこう言っていた。
2017年は北京や天津の中央政府に近い北の地域が
厳しかった。しかし山東省もかなり監査が来始めた。
2018年は南の地域にどんどん広がり、昨年度より
もっともっと厳しくなる。
改革から40年で一番難しい年になるのではないか…。
やはり変化する時には、やはり痛みは生まれる。
スタッフ楊さんも言ってた。
今までワイロ当たり前に求めた役人、ワイロわたしてきた企業。
中国人は簡単に終わらせたがる。
でもこれから両方が考えて変えてかなくてはいけやくなったな!
もう少し続くのかもしれないね!