変動する中国。
今回の訪中で弊社子会社の責任者である楊さんと中国国内の人件費、物価高騰、経済低迷。
いろんな話しをした。
ここにきて弊社の工場の1つアルミ工場の家賃を大家さんから値上げの話しが出て、引越す事にした。
為替の影響もあり日本向け輸出も減り始めている今、これ以上の経費を掛けると製品単価も更に上がってしまうからだ。
少し話しはそれるが、最近中国への飛行機内を
見ても日本人の姿は激減したと思う。
上海の街中でも同じ。
日系企業の撤退は間違いなく加速していると思われる。
では何故か?
やはり中国の急激な変動ではないかと思う。
日本国内で知り合いのメーカーさんにも
中国製品の原価高騰が酷いです。
とかよく耳にする
そこでこれから電車移動で暇なので(^^;;
私なり、中国国内で10年間会社経営を
してきた目線で、人件費高騰と為替の変動を簡単に解りやすく説明してみる。
中国出張などで、訪中された際に空港などで
エクスチェンジいわゆる両替の際にレシートが
発行される。
それを見ると解るが、日本円と中国人民元なはずなのに、USドルのレートが記載されている。
中国は基軸通貨をUSドルとしているので
直接日本円ではなく、一旦USドルレートで
日本円をUSドルにして、同時にUSドルから人民元に両替する。
これにプラス両替の手数料が加算される。
本来なら安定しているはずの米国ドルだかが
リーマンショック後は不安定だ。
その影響で日本円も振り回されている。
この3ヶ国の通貨が個々に影響する為に安定し少しずつ高騰していた人民元だが、円安もあり
対日本円に関しては急激な高騰となった。
この関係を基に10年前と現在を比較してみた。
今日の為替レートで
6.1人民元⇨1ドル⇨124円
10,000円を両替すると492元になる。
これに両替手数料などが引かれ手にするのは
実際には460元くらいかな⁈
では10年前の為替をネットで調べ計算すると
8.2人民元⇨1ドル⇨110円
10,000円を両替すると745人民元となる。
この為替レートでみるだけでも
1万円が745人民元から492人民元に34%目減りしているのが分かる。
が、これは為替関係だけ
次は支払っている給料でみると
現在中国では日本の社会保険、国民健康保険の様な保険を企業に義務付けている。
昔はその辺りはあいまいだったが今は強制的に
支払わさせられる。
市町村で異なるが、うちの会社が在る市では
最低賃金と保険料含むと3000人民元くらいは
必要となる。
1ヶ月3000人民元。
では10年前と言うと
保険代は払っていなかったから
1ヶ月800人民元。
だから10年前から給料だけで言えば3.75倍だ!
この10年で給料3.75倍だよ
日本で20万円の給料貰っていた人が
10年で75万円になるか?だ!
ではこれで為替計算をすると
10年前の1ヶ月給料を日本円で支払うと
10,732円
現在1ヶ月給料を日本円で支払うと
60,984円
全てではないが、中国企業の給料が
5.68倍に高騰したのが分かる。
もちろんこれが最低賃金だから
技術者なとは、この給料ではもちろん雇えない。
もっと街に近づけば更に上がるからね
日本企業も撤退始めるのも分かるよね⁈
ただ、そんな簡単に撤退なんか出来ない。
我々の様な小さな企業が投資金を捨て撤退したとしても、次に東南アジアだとかに簡単に再投資なんか出来ないからね。
それもあり2年ほど前から、国内生産を始めた。
釣具業界の多くの企業さんも、直接でなくとも
間接的に中国に生産拠点を置いてきていた方も
多いと思う。
そして現在原価高騰に悩まれでいる企業は少なくないはず。
しかし、これだけ人件費が上がり為替変動していて
輸入される商品が上がり過ぎているとは言えないと思う。
むしろ、この比率よりは低い比率のはず。
では、うちはどうするか?だね(^^;;
撤退する気は全くない。
うちは輸入商社でなからね
輸入商社なら安価な製品で次から次へと取引先を変え、利を得る。
それがビジネスモデル。
でもうちは違う。
安いから違う企業に、違う国へスタイルは難しい。
それではいつまで経っても根は生えない。
今お付き合いある企業の中で
しっかりお付き合い出来ている中国企業とは
長くお付き合いしている。
もちろん10年以上だ。
そんな会社は技術が優れているからだけでもない
何処よりも安価で商品作ってくれる訳でもない。
やはりお互いに信頼関係が出来ている。
経営者だけでなく、技術者や担当者。
これだけのパイプを捨て、違う国へ難しい。
もちろん変化も必要だよ
だから日本国内で生産も始め、日本国内にも
生産協力して貰える企業さんを増やし始めてる。
よく皆んなに俺は商売人や!
とか言われるが、ちょっと違うと思う。
ほんと商売人だけなら、これだけのことやって来てたら
もっともっと儲けれたと思うわ(^^)
やはりうちの強みは
生産出来ることだからね
モノ作ってなんぼ‼️
協力してくれる協力生産企業と長く続けれるのが
ベースだからね
やっぱ、人と人だと思うわ。
だから、為替変動、物価高騰、いろんな問題もあるが
まだ隙間はあるはず。
日本では出来ないことが、中国なら出来ることが…。
そんなのが、ちょっと今回の訪中でいくつか
見つけれた!
また来月訪中しようかな!
ほんと長々書きましたが、まだまだ到着しません(^^;;