それでも恋とはちがいます
サンタマリア
ちがいます、ちがいます
何がどうとはもとより知らねど
彼の君、彼の君、お元気ですか?
こんなお芝居も観てました Part2
かなり前のことなのですが、あげ損なってました
遅ればせながらご報告
2週に渡って「作家と少女とコーヒーと後なにか」
通称「さしこ」を観てまいりました
場所は例によって例の兎亭さんです
たぶん今年はこれで最後だと思うよ、たぶん……たぶん(2014年暮れに観たお芝居で
した)
さて、第一週、「私が惚れるであろうカラスマさん像」というのが見てとれて
次の週まで妄想力がフル稼働されたわけなんですが
最終的には「演出家が意図するカラスマさん」にも満足をして帰ってきました
えーっとつまりなんというかその
「女子が望む所の舞台上での彼の君」と
「彼の君が感じ取った台本上での彼の君の立ち位置」の差って言うんですかね
わかりにくい例えで本当申し訳ない
第一週から第二週にかけての1週間
私が思う所のカラスマさん、きゅんきゅんセリフNo.1は
「あれは小説だから」(っぽいセリフ)だった
どのくらいきゅんきゅんしてたかって言うと
それを思い出しながらお酒を飲むと決まって泣けるくらいにはきゅんきゅんしてた
(そんな基準)
それまで、ちゃらんぽらんで、いいかげんで、ウソツキな、そんな男が
その瞬間だけちっちゃくもらす本音
彼の書く物語の中では、彼女の話を聞き、慰め、それを解決するのはいつも「先生」
だけど
あれは小説だからと
自分はただ聞くだけで
理解はできても、それを素直に言葉にできない
慰め、解決し、彼女を愛し、守り抜くのは別の人だと
だからあれは「小説」の中だけなんだと
人に問われて、そう答えなければならなかった彼の
そんなポツリともらす弱音に泣けたんですが(妄想の中で)
まあいつもの通り、それは演出家の意図するカラスマさんでは当然ないわけで(爆)
なんというか、二週目に観たカラスマさんは「乙女の夢」ではなく「等身大」の男の
人でした
こんな人がそばにいてくれたらいいなと
それは恋ではないかもしれないけれど
きっと女の子(という時代をすごしてきた人)ならそう思うだろうカラスマさんでし
たよ
一週目に比べて内なる思いが一層外に出るようになっていたからかもしれない
あれならサクラさん(にも同調しかけた私)、お盆で叩けるわ
ここまで隠したならしっかり最後まで隠せよって
そう、ここの演出、いろんな人に同調してしまい
まあそれがとっちらかるわけでもなく
つまりは誰の気持ちもわかってしまうので、よりいっそうせつないんだと思う
1回目を観た時はモエという少女に同調して
モヤモヤモヤモヤして
彼女のラスト近くのセリフですっきりし
んでもって同じ所で「卑怯者」って思った
メイン2人と、サクラさん
この3人がテンポ合わないと俄然クマガイさんのかわいらしさが際立ったしね(笑)
特に29日の夜の回では文句つけようがなくて
次の日にも何とか行けないものかと、電車の時間ギリギリまでジタバタしてましたよ
とても私好みのお芝居でした
そんなワーズ×ワークスさんなるユニットとははじめましてですが
キャストも見知った顔が多かったし
こちらの演出家さんの作品とは今年一番会ったというのもあって
いくつかの構成からなるお話にも慣れてきましたよ
まずは
【FICTION(虚構)】 読み芝居
そして
【DELUSION(妄想)】 エチュード
最後に
【truth(真実)】 セリフ劇
【FICTION(虚構)】 読み芝居
日本の人口を1億2千万人とすると
半分は女性で、その内の80%が「恋愛」で悩んでいます
半分は男性で、その内の80%が「仕事か夢」で悩んでいます
3話目のセリフ劇になにげに絡んでくるお話
【DELUSION(妄想)】 エチュード
お客様からいただく「お題」と、カードから選ぶ「ジャンル」を組み合わせてのエ
チュード
私が観た回は(たぶん)
ハチミツ×スポコン
タバスコ×ホラー
亀×18歳未満お断り
11月22日×青春
カーテン×ホラー
忠臣蔵×SF
セーラームーン×恋愛
の組み合わせあったと思う
あと
メガネ
紅葉
作家
なんてお題もありましたが
とりあえず私的には
水沢幸恵さん圧勝!!!!!!でした
ハチミツ、花から取るとこからくるとは思わなかったよ
普通にテーブルに座ってタバスコかけるマネを始めた相手役に向かって
「知らない人が部屋にいる!!!」シチュエーションにもっていくとは思わなかった
よ
忠臣蔵が「世界の中心にある蔵」に変換されるとは思わなかったよ
エチュード強い方を見るとほれぼれいたします
あ…あと………セーラームーンを知らない世代がもう舞台の上にはいるんだね(遠い
目)
軽く衝撃でした
さて、そろそろメインのきゅんきゅん芝居
【truth(真実)】 セリフ劇
について語ってしまおう
たぶん熱く語るのは私の「妄想」話の方だとは思うけれど(爆)
私、こちらの演出家って「心は女子」だと思うの!!!!(ほめてる)
途中、モヤモヤモヤモヤしましてねぇ
したっけ、「今だ!!!!」ってタイミングでヒロインが
私の言ってほしい…てか、私だったら言うよ、なセリフをね、宣わったわけでござい
ますよ
あのモヤモヤ…というか
不思議な間というか
いきなりくる沸点というか
何度となくおとずれる2人だけの空間というか
すべてはあのセリフにつながっているわけで
んでもって、その答がね、実に
「卑怯者」って言うしかないセリフでね
恋愛小説…というのか、これはライトノベルズというのですか
実に見事に具現化していたと思います
きゅんきゅんした!!!(爆)
…でも実は家に帰ってからの方がきゅんきゅんした(妄想力ばんざい)
出演者は作家のカラスマ
女子大生のモエ
喫茶店のマスターのサクラ
カラスマ担当の編集者クマガイ
この4人、実は1話目の時にいろんな「カード」を渡されています
「ウソツキ」とか「片思い」とか
主人公カラスマは作家です
絵本も書くし、エッセイも書く、恋愛小説も書くし、エロ小説だって書いてる
今回も1本シリーズ物の最終巻を仕上げ
サクラのいる喫茶店へやってくるわけです
そこへあとがきをきちんと書きなおしてほしいとやってくる編集のクマガイ
できちゃった結婚をひかえて現在マリッジ&マタニティブルー全開の女子大生モエま
でやってきて
ってお話です
こういう風に書くとコメディかと思われそうですが
実に私向きのきゅんきゅんの恋愛「小説」なんです
まずカラスマとモエの関係
これ元家庭教師と教え子です
そんな立場で出会って「恋」に落ちる2人もいるだろうけど
この2人は、関係を「恋愛」に変えられなかった
でもそれは「恋」ではない…ということでもない
ただモエのダンナになる人と、あてつけでつきあったのかというと
どうも「否」な感じです
お話見ている限り、モエのダンナ、とても良い人
結婚相手として申し分ない
就職もし、家も構え、子供の誕生を楽しみにし
これから結婚しようというモエとも「デートだから“待ち合わせ”しないと」と
花束などかかえてかけつけてくれるらしい
カラスマはたぶん就職などした場合、うまくやっていけない
いや、皆そうだよ、それと折り合いつけながらやってるんだよ
そう言われればそうなんですけれども
たぶんものすごい閉塞感
彼はそんな自分の生き方、決して嫌いではないけれど
でも「彼女」をそこに巻き込んで平気でいられるほど強くもない
なので求めない
でも離れたりもしない
うむむ、なんたる「卑怯者」なんですか、
そんな中、やはりモエは特別なんです
彼が唯一「先生」と呼ぶことを許している少女
もうすぐ大人になることを余儀なくされてる少女
そのモエ、非常に機嫌が悪い
マリッジ・マタニティブルーと言ってしまえば簡単なんだけど
私、ここにモエと同じイライラを感じていたわけです
当方、マリッジもマタニティも控えてないというのに(爆)
結婚する前に
もう結婚を取りやめるという選択肢はないし、するつもりもないけど
ダンナのこと大好きなんだけれども
なんだか一番大事なことに決着がついてない
このモヤモヤを抱えたまま結婚しなきゃいけないってことに妙にいらだつ
なので「先生」がいると聞いて走ってくる
彼女はまだ母親ではなく少女なんです
私の気持ちはカラスマにもモエにも、ついでに言うとサクラにも非常に同調して
ここんとこでは「走んなよ」って毎回思った
気分はきっとカラスマ
モエ、昔話をしてみる
からんでもみる
でも全然、私が思う答は聞けなくて
いらいらする、泣きたくなる
手当たり次第物を投げてみる
普段だったら許されてたことなんだ
なんだけど、気分はカラスマに変わり
足元が気になる
投げながらどんどんこちらに来るんだ
それにすべって転んだらどうする
興奮すんな
落ち着け
本編ではここのところ、カラスマさんが
「物投げんな、落ち着け」ってセリフはあって
ほぼ押し倒して押さえつけてる状態なんで
私が思う所のカラスマさんは違和感をおぼえていたりした(複雑な言い方でごめん
ちゃい)
いやいや、おなかに子供いる人を押し倒しちゃダメなんだ、わたしの思うカラスマさ
んは
アンケートには、ついつい
「もっともっと“恋”って出したら好きかも
押し倒すんじゃなくて、もう少しクマガイさんが入ってくるのが遅かったら抱きしめ
てしまった
…もしかしたらキスのひとつでもしてしまったかも、みたいな」
とか書いて帰ってきたわけですが
家に帰ってじっくり考えるに
そうじゃない気がしてきた
自分が世間一般なるところの社会不適合者と気がついてしまった時から
カラスマさん、なんとなく「恋」になる前に別のものに変換してきた
だけどモエに関しては、自分が思ったものへは変換できなかった気がする
カラスマ自身にも理解できない想い
だけど確かにある想い
説明できない想い
そうじゃない、そうじゃない、そうじゃない!!!!!
ただそれだけが頭の中を駆け巡るので
サクラ、本当に良いタイミングで水をさしたと思います
このサクラさんの設定も(勝手に)せつなかったんだ
年はカラスマさんと一緒なのに彼は彼女のことを「サクラねえさん」と呼ぶ
サクラさんも自分のことを「おねえさんはね」って言う
だけど1幕目、彼女のボックスの中には「片思い」というキーワードが入る
この片思い、相手がカラスマさんだったとしたら非常にせつないじゃないですか
しかもモエも「ねえさん」って呼ぶ
更にせつないでしょ
自分の好きな人を、自分を「ねえさん」と呼ぶ妹分も好きなのだと
先に気がついてしまったら、もう手は出せないじゃありませんか
モエがその思いに気がついてたら、これまた非常にひどい奴なんですが
モエの思いってのもまっすぐなので嫌いになれない
前述の通り、思ったタイミングで思ったセリフ言ってくれる子ですから
最後の最後、カラスマが「大事な言葉を言ってなかった」と
最後の最後、これがほんとに最後の最後、とくんとする最後の最後
「なに?」と聞き返すと
「末永くお幸せに」と答えられる
胸は違う意味でとくん、とした
でもお腹の中でとくん、ともう1つの鼓動
お腹の中で小さな命がモエの背中を押す
「言われなくても幸せになるよ」
吹っ切って歩き出すモエはきっと幸せになれる
そう思った
引きずるのはカラスマさんの方だよ、きっと
でも彼は一流のウソツキだから
これからもずっと言葉に出さず、それをただ綴っていく
と、ここまで書いてきて
サクラさんの片思いの相手、モエのダンナだとしたらどうだろう
「来るのは“あいつら”だろう」って言うんだよね、カラスマさん
ということは、ダンナもこの店の常連のはず
カラスマにはね、「お金がない」とか
その日「打ち合わせ」って言い訳があるんですが
サクラさん、断りようがないんです
たくさんのドレス引っ張り出して、どれにしようと悩み続けてるのが
かわいいようなせつないような、そんな気がしたんですが
最後にそれに合うアクセサリーやバックを選んでほしいとクマガイに言ったサクラさ
ん
彼女も新しい一歩を踏み出したのかもしれません
うん、とても妄想力をかきたてる良いお芝居でございました
ありがとうございました
ちがいます、ちがいます
何がどうとはもとより知らねど
彼の君、彼の君、お元気ですか?
こんなお芝居も観てました Part2
かなり前のことなのですが、あげ損なってました
遅ればせながらご報告
2週に渡って「作家と少女とコーヒーと後なにか」
通称「さしこ」を観てまいりました
場所は例によって例の兎亭さんです
たぶん今年はこれで最後だと思うよ、たぶん……たぶん(2014年暮れに観たお芝居で
した)
さて、第一週、「私が惚れるであろうカラスマさん像」というのが見てとれて
次の週まで妄想力がフル稼働されたわけなんですが
最終的には「演出家が意図するカラスマさん」にも満足をして帰ってきました
えーっとつまりなんというかその
「女子が望む所の舞台上での彼の君」と
「彼の君が感じ取った台本上での彼の君の立ち位置」の差って言うんですかね
わかりにくい例えで本当申し訳ない
第一週から第二週にかけての1週間
私が思う所のカラスマさん、きゅんきゅんセリフNo.1は
「あれは小説だから」(っぽいセリフ)だった
どのくらいきゅんきゅんしてたかって言うと
それを思い出しながらお酒を飲むと決まって泣けるくらいにはきゅんきゅんしてた
(そんな基準)
それまで、ちゃらんぽらんで、いいかげんで、ウソツキな、そんな男が
その瞬間だけちっちゃくもらす本音
彼の書く物語の中では、彼女の話を聞き、慰め、それを解決するのはいつも「先生」
だけど
あれは小説だからと
自分はただ聞くだけで
理解はできても、それを素直に言葉にできない
慰め、解決し、彼女を愛し、守り抜くのは別の人だと
だからあれは「小説」の中だけなんだと
人に問われて、そう答えなければならなかった彼の
そんなポツリともらす弱音に泣けたんですが(妄想の中で)
まあいつもの通り、それは演出家の意図するカラスマさんでは当然ないわけで(爆)
なんというか、二週目に観たカラスマさんは「乙女の夢」ではなく「等身大」の男の
人でした
こんな人がそばにいてくれたらいいなと
それは恋ではないかもしれないけれど
きっと女の子(という時代をすごしてきた人)ならそう思うだろうカラスマさんでし
たよ
一週目に比べて内なる思いが一層外に出るようになっていたからかもしれない
あれならサクラさん(にも同調しかけた私)、お盆で叩けるわ
ここまで隠したならしっかり最後まで隠せよって
そう、ここの演出、いろんな人に同調してしまい
まあそれがとっちらかるわけでもなく
つまりは誰の気持ちもわかってしまうので、よりいっそうせつないんだと思う
1回目を観た時はモエという少女に同調して
モヤモヤモヤモヤして
彼女のラスト近くのセリフですっきりし
んでもって同じ所で「卑怯者」って思った
メイン2人と、サクラさん
この3人がテンポ合わないと俄然クマガイさんのかわいらしさが際立ったしね(笑)
特に29日の夜の回では文句つけようがなくて
次の日にも何とか行けないものかと、電車の時間ギリギリまでジタバタしてましたよ
とても私好みのお芝居でした
そんなワーズ×ワークスさんなるユニットとははじめましてですが
キャストも見知った顔が多かったし
こちらの演出家さんの作品とは今年一番会ったというのもあって
いくつかの構成からなるお話にも慣れてきましたよ
まずは
【FICTION(虚構)】 読み芝居
そして
【DELUSION(妄想)】 エチュード
最後に
【truth(真実)】 セリフ劇
【FICTION(虚構)】 読み芝居
日本の人口を1億2千万人とすると
半分は女性で、その内の80%が「恋愛」で悩んでいます
半分は男性で、その内の80%が「仕事か夢」で悩んでいます
3話目のセリフ劇になにげに絡んでくるお話
【DELUSION(妄想)】 エチュード
お客様からいただく「お題」と、カードから選ぶ「ジャンル」を組み合わせてのエ
チュード
私が観た回は(たぶん)
ハチミツ×スポコン
タバスコ×ホラー
亀×18歳未満お断り
11月22日×青春
カーテン×ホラー
忠臣蔵×SF
セーラームーン×恋愛
の組み合わせあったと思う
あと
メガネ
紅葉
作家
なんてお題もありましたが
とりあえず私的には
水沢幸恵さん圧勝!!!!!!でした
ハチミツ、花から取るとこからくるとは思わなかったよ
普通にテーブルに座ってタバスコかけるマネを始めた相手役に向かって
「知らない人が部屋にいる!!!」シチュエーションにもっていくとは思わなかった
よ
忠臣蔵が「世界の中心にある蔵」に変換されるとは思わなかったよ
エチュード強い方を見るとほれぼれいたします
あ…あと………セーラームーンを知らない世代がもう舞台の上にはいるんだね(遠い
目)
軽く衝撃でした
さて、そろそろメインのきゅんきゅん芝居
【truth(真実)】 セリフ劇
について語ってしまおう
たぶん熱く語るのは私の「妄想」話の方だとは思うけれど(爆)
私、こちらの演出家って「心は女子」だと思うの!!!!(ほめてる)
途中、モヤモヤモヤモヤしましてねぇ
したっけ、「今だ!!!!」ってタイミングでヒロインが
私の言ってほしい…てか、私だったら言うよ、なセリフをね、宣わったわけでござい
ますよ
あのモヤモヤ…というか
不思議な間というか
いきなりくる沸点というか
何度となくおとずれる2人だけの空間というか
すべてはあのセリフにつながっているわけで
んでもって、その答がね、実に
「卑怯者」って言うしかないセリフでね
恋愛小説…というのか、これはライトノベルズというのですか
実に見事に具現化していたと思います
きゅんきゅんした!!!(爆)
…でも実は家に帰ってからの方がきゅんきゅんした(妄想力ばんざい)
出演者は作家のカラスマ
女子大生のモエ
喫茶店のマスターのサクラ
カラスマ担当の編集者クマガイ
この4人、実は1話目の時にいろんな「カード」を渡されています
「ウソツキ」とか「片思い」とか
主人公カラスマは作家です
絵本も書くし、エッセイも書く、恋愛小説も書くし、エロ小説だって書いてる
今回も1本シリーズ物の最終巻を仕上げ
サクラのいる喫茶店へやってくるわけです
そこへあとがきをきちんと書きなおしてほしいとやってくる編集のクマガイ
できちゃった結婚をひかえて現在マリッジ&マタニティブルー全開の女子大生モエま
でやってきて
ってお話です
こういう風に書くとコメディかと思われそうですが
実に私向きのきゅんきゅんの恋愛「小説」なんです
まずカラスマとモエの関係
これ元家庭教師と教え子です
そんな立場で出会って「恋」に落ちる2人もいるだろうけど
この2人は、関係を「恋愛」に変えられなかった
でもそれは「恋」ではない…ということでもない
ただモエのダンナになる人と、あてつけでつきあったのかというと
どうも「否」な感じです
お話見ている限り、モエのダンナ、とても良い人
結婚相手として申し分ない
就職もし、家も構え、子供の誕生を楽しみにし
これから結婚しようというモエとも「デートだから“待ち合わせ”しないと」と
花束などかかえてかけつけてくれるらしい
カラスマはたぶん就職などした場合、うまくやっていけない
いや、皆そうだよ、それと折り合いつけながらやってるんだよ
そう言われればそうなんですけれども
たぶんものすごい閉塞感
彼はそんな自分の生き方、決して嫌いではないけれど
でも「彼女」をそこに巻き込んで平気でいられるほど強くもない
なので求めない
でも離れたりもしない
うむむ、なんたる「卑怯者」なんですか、
そんな中、やはりモエは特別なんです
彼が唯一「先生」と呼ぶことを許している少女
もうすぐ大人になることを余儀なくされてる少女
そのモエ、非常に機嫌が悪い
マリッジ・マタニティブルーと言ってしまえば簡単なんだけど
私、ここにモエと同じイライラを感じていたわけです
当方、マリッジもマタニティも控えてないというのに(爆)
結婚する前に
もう結婚を取りやめるという選択肢はないし、するつもりもないけど
ダンナのこと大好きなんだけれども
なんだか一番大事なことに決着がついてない
このモヤモヤを抱えたまま結婚しなきゃいけないってことに妙にいらだつ
なので「先生」がいると聞いて走ってくる
彼女はまだ母親ではなく少女なんです
私の気持ちはカラスマにもモエにも、ついでに言うとサクラにも非常に同調して
ここんとこでは「走んなよ」って毎回思った
気分はきっとカラスマ
モエ、昔話をしてみる
からんでもみる
でも全然、私が思う答は聞けなくて
いらいらする、泣きたくなる
手当たり次第物を投げてみる
普段だったら許されてたことなんだ
なんだけど、気分はカラスマに変わり
足元が気になる
投げながらどんどんこちらに来るんだ
それにすべって転んだらどうする
興奮すんな
落ち着け
本編ではここのところ、カラスマさんが
「物投げんな、落ち着け」ってセリフはあって
ほぼ押し倒して押さえつけてる状態なんで
私が思う所のカラスマさんは違和感をおぼえていたりした(複雑な言い方でごめん
ちゃい)
いやいや、おなかに子供いる人を押し倒しちゃダメなんだ、わたしの思うカラスマさ
んは
アンケートには、ついつい
「もっともっと“恋”って出したら好きかも
押し倒すんじゃなくて、もう少しクマガイさんが入ってくるのが遅かったら抱きしめ
てしまった
…もしかしたらキスのひとつでもしてしまったかも、みたいな」
とか書いて帰ってきたわけですが
家に帰ってじっくり考えるに
そうじゃない気がしてきた
自分が世間一般なるところの社会不適合者と気がついてしまった時から
カラスマさん、なんとなく「恋」になる前に別のものに変換してきた
だけどモエに関しては、自分が思ったものへは変換できなかった気がする
カラスマ自身にも理解できない想い
だけど確かにある想い
説明できない想い
そうじゃない、そうじゃない、そうじゃない!!!!!
ただそれだけが頭の中を駆け巡るので
サクラ、本当に良いタイミングで水をさしたと思います
このサクラさんの設定も(勝手に)せつなかったんだ
年はカラスマさんと一緒なのに彼は彼女のことを「サクラねえさん」と呼ぶ
サクラさんも自分のことを「おねえさんはね」って言う
だけど1幕目、彼女のボックスの中には「片思い」というキーワードが入る
この片思い、相手がカラスマさんだったとしたら非常にせつないじゃないですか
しかもモエも「ねえさん」って呼ぶ
更にせつないでしょ
自分の好きな人を、自分を「ねえさん」と呼ぶ妹分も好きなのだと
先に気がついてしまったら、もう手は出せないじゃありませんか
モエがその思いに気がついてたら、これまた非常にひどい奴なんですが
モエの思いってのもまっすぐなので嫌いになれない
前述の通り、思ったタイミングで思ったセリフ言ってくれる子ですから
最後の最後、カラスマが「大事な言葉を言ってなかった」と
最後の最後、これがほんとに最後の最後、とくんとする最後の最後
「なに?」と聞き返すと
「末永くお幸せに」と答えられる
胸は違う意味でとくん、とした
でもお腹の中でとくん、ともう1つの鼓動
お腹の中で小さな命がモエの背中を押す
「言われなくても幸せになるよ」
吹っ切って歩き出すモエはきっと幸せになれる
そう思った
引きずるのはカラスマさんの方だよ、きっと
でも彼は一流のウソツキだから
これからもずっと言葉に出さず、それをただ綴っていく
と、ここまで書いてきて
サクラさんの片思いの相手、モエのダンナだとしたらどうだろう
「来るのは“あいつら”だろう」って言うんだよね、カラスマさん
ということは、ダンナもこの店の常連のはず
カラスマにはね、「お金がない」とか
その日「打ち合わせ」って言い訳があるんですが
サクラさん、断りようがないんです
たくさんのドレス引っ張り出して、どれにしようと悩み続けてるのが
かわいいようなせつないような、そんな気がしたんですが
最後にそれに合うアクセサリーやバックを選んでほしいとクマガイに言ったサクラさ
ん
彼女も新しい一歩を踏み出したのかもしれません
うん、とても妄想力をかきたてる良いお芝居でございました
ありがとうございました