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観てきました

…いえ、仮面ライダーではなく

現在ル・テアトル銀座にて絶賛上演中「W ~ダブル」でございます

たぶん…思いまするに…これって
お仏蘭西あたりの小粋で小洒落た翻訳物ではないかと思われるわけです
カラッとしたウィットとかエスプリとか散りばめられた…えっと…うまいこといくと…ですが

まあつまり…「惜しいっ!」って感想なんざます

ルドビコさんに感じるのとまた違う「惜しい!」

なんつーか力いっぱいやってる、なんだけどもうひとつそこに手が届かない、うぉぉぉ!じれったい!!!な、あの「惜しさ」ではなく

カードも揃っている、金もかけてる
しかしなんでそこまでの手で出すーーーー!!みたいな「惜しさ」

若造が金もなく「パッション!」で芝居を繰り出してくる中
経験や実力や金のある奴は…いや、そういう奴らこそ見せつけねばね
経験と実力と金を惜しみなく注ぎ込んだ隙のない舞台ってやつを

プロと言うのは…毎回、前観た物を上回れ…とは言わんけれども
少なくとも前回より落ちちゃいかんのです

体力・勢いは当然どこかで落ちてくる
ならば経験・実力
金でもいいや、何かしらでいつも補っていかなければ

うん、この脚本をやるカードは充分揃っていたのです
なのでなぜここまでで「OK」を出したのかがわからない


そのカードでございますが、主演は橋本さとしさん

共演は中越典子さん、堀内敬子さん、コング桑田さん、山西惇さんというラインナップ

意外にも…私が全く眼中に入れてなかった中越さんがこの脚本の一番私が観たいテイストに近かったような気がいたします

登場力というか…これは演出も良かったんだろうけど
まずシルエットで…そして階段を降りてくる、ピンヒールで
これに後半お仏蘭西のモノクロ映画に出てきそうな上品なワンピを着こなしてるとあらばフォルムとしては完璧に近いっすよね

なのでラストのセリフ
小娘の精一杯の負け惜しみ…ではなく
仏蘭西女の大人な切り替えしだったらもっと好みだったかも

私も「そこそこ」楽しめたから…ってのは大人の余裕で言うとめっちゃかっこいい気がします


で、橋本さんと堀内さんは…絶対方向性間違えてるって

この作品、あくまでも「下品」になっちゃいかんのです
「重く」なっちゃいかんのです

あのテイストでやってしまうと後味が悪い
劇場を出る時、胃の辺りがどんより重いってのはこの手の翻訳劇では無しなのですよ

リシャールは「悪い」けど「魅力的」じゃなきゃ
小娘なんぞキスのひとつで小切手にサラサラサインをしてしまうような魅惑的な男性なんです
圧倒的なカリスマ
何千万使ってでも逃げ出さなきゃいけない、そんな危険な男

ミシェルはお馬鹿さんじゃダメなんです
良い人であればいい、良識の人であればいい、私達に感覚が近ければいい
なのだけれどもコロコロと転がっていくわけです、あれよあれよという間に、彼の望まない方向に

そこがおもしろい、きっと

そしてルイーズ
えっと、そのトーンだと笑えないんです
ルイーズはおばちゃんになってはいけないんです

リシャールとルイーズとサルトーニ
これはいわゆる「冒険者たち」です

女1人に男2人っていう、ある年代に許される不可思議な関係
微妙な琴線で張られた三角形
居心地良くて壊せないあまりにも甘美な時間

彼らのやっていることは決して許されることじゃないんだけれども
残りの4つのお話もまた別の空間で観てみたいって思わせなければならないんじゃないかと
その手の下地はこっちにはあるんで観客準備OKだったんだけれども

なんかそこに儚いものがないと、ただのお馬鹿さん達ってことになっちゃうと思うんですよね
共感のしようがない
なので本当に「惜しい」が全ての感想なんですよ

橋本さんも堀内さんも充分美しくも妖しくも儚くもなれる人だというのはわかっているので
なんというか、話は戻りますが「なんでここでOKだした!!」とか思ってしまうわけです


で、当方「冒険者たち」と書いておりますが、どっちかって言うと「冒険者カミカゼ」を思い出す世代でもあったりします (^^ゞ

尚、これまた余談ですが…仏蘭西の仏を「イム」って読むリシャールはとってもステキでした

なのですが途中でのリシャールやミシェルのクネクネダンスは「必要」なんざんすかね?(←言ってやるな)


そして今回、わたくしが一番クリーンヒットしましたのは、ご一緒させていただいたお嬢様の幕間の着眼点

「今回のヒロイン、お金持ちってだけですよね、由緒正しき名門の…とかではなく」

…え?…そうですね…セリフでは「おじさまがお金持ちだった」ってのと「スイスの寄宿舎に入れられてた」って説明だけですから

何やら語尾が気になるそうで…上流ではないと、ふむふむ…てか、そこかーーーーい!!!な感じで聞いていたんですけれども

これ…後半ひれ伏すことになったわけです、その「着眼点」に

いや、今後も尊敬していこうと思います、君のその着眼点と切り口に
今作品の感想楽しみにしておりますよ、そこの君!

決して演出家が狙った…とは思えない…けど全てをクリアにしてしまったその大どんでん返しな着眼点含む感想をね!(爆)


ところでWですが

あ、いえ、今度は仮面ライダーの話

わたくし、基本弱音を吐かない男がタイプです

声は弱ってるくせに「大丈夫です」とか言われると「きゅーーーーーー!!!」ってなります

なんですが

良いですね、綺麗な男の子が臆面もなく流す涙ってのも(爆)

「泣かせてみたい」といういじめっ子男子の気持ちがちょっとわかるようになってきた今日この頃の私です(←おっさん化現象)