妖刀と浜路 | My Favorites

妖刀と浜路

「生き別れた兄の幻影」

…めっさ邪魔くさい(←おいっ!)


いや、道節兄様が好きだっ!大好きだっ!

浜路も道節兄様が大好きだ、知ってるーーーー!!!


なんだけれども


「恋」は違うのーーーーーーーー!!!!

浜路は今「恋」をしてるのーーーーー!!!


「“信乃様”の仇」

そう言って妖刀を抜いたのなら

反応するのは「信乃様」


…信乃様…恋し

…信乃様…憎し

…でもやっぱり


…信乃様、恋しい

…信乃様、会いたい


ゆらりふわりと追っているのは信乃の幻影


自分をあきらめきれる「あの人」と

「あの人」の仇ってどっちが憎いんだろう


「生き別れた兄」というフレーズ、特にいらないような…

「信乃とは?」
「私の…兄のような方です」
「…そち、名前は?」
「浜路…と申します」
「浜路?大塚村の浜路か?」

で十分だ


人を憎むってとても難しい

「憎む」にはそこに「思い」がいるのだから

私は

まだ

憎めるほど誰かを思ったことはない気がする

それはそれでひどい話だ





「私は追い出されてしまったのですね」


目の前にいるのは自分を「捨てた人」

「捨てねばならなかった人」


それは当たり前

だって自分の実の母親がその人の母を殺めたのだから


それでも

お願いしなければ

「その刀は信乃様のご出世にはなくてはならぬもの」


身を起して…手をついて…恥を偲んで…

「お願いでございます」


できれば動きたくないなぁ

斬られた場所が段上がり前で

願い聞き届けられ、倒れる浜路を兄様が思わず抱きとめて


だけど

浜路は「兄さん」と呼ばないのがいい


「信乃様」

「この身は朽ち果てようとも心は御許に」


どこまでも一方通行のシーンだと良い…と今更ながら思ったりする