そこは不思議の森の中 | My Favorites

そこは不思議の森の中

どこまでが現実で、どこからが夢なのか

心をだまして生き続けたら、それはいつしか友を異形に変える夢となるのか

満足を知らぬ心は、いつしか不満という化け物にとりこまれるのか

どちらが見ている夢なのか?

それはあなたの心次第


そんな舞台を観てきました、劇団ひまわり「山月記」

諸事情あって山チームオンリー

なんとも綺麗で不思議な空間でしたよ

まず入る時にペンライトを渡されます
ここからしてもう異空間

足元照らしつつ中に入ると吊り下げられた漢字の森に迷い込む

トークイベントに出席されていた演出家ウォーリーさんによると
昼の月チームでは足元照らしたり、席に着くと早々に灯りを消したり…な、お客様が多かったそうですが
この回はお子様率が高くて、漢字を一文字ずつ照らし始めたり

対面式な舞台ということもあいまって、まるで蛍の群れの中にいるようでした

その内、女子4人が登場

携帯電話はだめよ
お菓子を食べてはだめよ
写真を撮ってはだめよ
なんてのをわかりやすく説明

そして持っているペンライトは照明の代わりにもなるとのお話

そう、観客参加型なんです


さて、そんなこんなでわくわくしながらの開幕
私、たぶん精神年齢、おいっ子・めいっ子とあまりかわりませんからね (^^ゞ


深い森の中で、古き友と出会う
その姿は1匹の虎と成り果てていて…というお話


4人で1匹の虎を演じているのですが、これなかなかおもしろかったです

メインの虎は今度アクサルにも出演する八百谷匡洋さん
多少口跡こもる所もありましたが、そこは女子がうまくはもる
この声音の高さの違いも、いとおもしろき…な感あり

このチームは歌うように語る…がテーマのようです


八百谷さんの体型は今のアクサルにはいない感じで「11人」観る楽しみが増えましたね
(…てか、アクサル男子のウエストが細すぎるんだよ (T_T) …そこが大好きなんだけれどね)

女の子のウエスト抱えて軽々と段から降ろしたり

あと女の子を後からハグってる所はなかなかステキで

「アクサルのキング・オブ・ラブシーン梅林さんが卒業した今、チャンスだぜ、八百谷さん!」

とか、間違った楽しみ方もしておりました



観劇後、原作を読んでみましたが
舞台の方は「李徴・袁、どちらが見ている夢なのか」あえてぼかしているように思えました

で、私、これを観ていて

最遊記の六道などを思いだしていたりした

心を手放してしまった方が楽になれるのに、でもそれは決して救いにはならず
せめて心あるうちに友よ、殺してくれないか…と望む

山本さんならどう演じるのかなぁ…とか思ったり

もっとじりじりと、ひりひりと、そして熱い地の底からの猛りが観れるんじゃないか…とか

もはや人でもなく、いまだ虎でもなく
人にもなれず、虎にもなれず
夜な夜な、のたうち、あがき、しがみつく
俺はまだ人か、明日はどうだ、明後日は

どんなに苦しみ泣き叫んでも
それは咆哮にしか聞こえず、獣達はひれ伏すばかり
山も樹も月も露も応えてはくれず

だから友よ、今は静かに聞いてくれないか、私の生きてきた道を
このまま、何事もなかったように、私がまるでいなかったように
時が流れていくのが怖いのだ

なんともあさましい
置いてきた家族の事より、自分の詩歌を残そうと思うこの心
そんな男の話ではあるが聞いてはくれまいか、友よ
自分が人であった時、自栄心の塊であったあの時にも
ただ1人、詩歌を聞いてくれた友よ


そしてそんな友の心にも淵はある

お前の聞かせるその詩のために、私は詩を作ることをあきらめたのだ、友よ
光当たる者がいれば、必ず影ができる
それが俺なのだ、光り輝いていた友よ


妻がいて、子がいて、友がいて
詩歌を作り、窓の内にいること

それを幸せと感じられれば、灯りはいつでもともっていたのに

そんなことを思った公演でありました




終演後のトークイベントの時、ゲストの大塚さんが結構ビシバシ切り込んでいて

その顔の前に揺れる漢字が「敵」

狙った訳ではないでしょうが、めっちゃウケました (^^ゞ