加藤・御之寺さん考(東京芸術劇場編) | My Favorites

加藤・御之寺さん考(東京芸術劇場編)

芸術劇場公演終了につき、東京プロセミアムスタイルバージョン分について語ってみる

ただし当方、東京公演2桁観劇したにもかかわらず
「オープニング、加藤さんと対で片手側転をしているのは中村誠治郎氏ではないだろうか?」
とかいう、非常に偏った見方をしている女であるので、まあそこんとこはひとつよろしく

加藤さんが創りあげた御之寺から最終的に感じた事は、この子は「負」の子であるということ
普段は波紋ひとつたたない穏やかな水面のくせして
ひとたび怒れば全てを滅ぼしつくす龍を隠し持っていて

なので私は思う
葵救出劇にはまず御之寺一人が斬り込むべきなのだと
対峙するのは超能力ではなく、元門下生九我であるべきで

正しき道を歩こうとする子と
生きるために道を曲げたケンカ殺法と

最終的に優勢であるのはもちろん御之寺さんではあるけれど
前述の通り、彼は龍神であるによって村ごとひとつ滅ぼす勢いで
このまま行くと殺しちゃうぞ、おい!なタイミングで師範にご登場いただいて

「まだまだ修行がたりんな」と

だからこそ彼は不破の後継には選んでもらえなかったのだと

息子かわいさだけではなく

不破は守る剣ですから

…あら、すっきり


そんなアナザーストーリーを想像させる加藤巨樹氏の演技となっております(←そんな話ちゃうんかい!)


御之寺の剣には、葵を無事に取り戻すためなら、ためらいなく素手の相手をぶった斬れる
なにかそういう負の部分があるのです

その後もなんだろう、彼の表情を見ていると
葵は助かったのだけれど、一度堰をきった水は濁流となり
水面の下で嵐のように荒れ狂っているようで、苦しくて苦しくて息ができなくなる
出口がなくて沈んで行くようだった、闇に落ちていきそうだった

なので、あの真金が必要になってくる

「負けちゃいました」…あの能天気

それは最初は耳に響いてこなくて…でもかすかに…異質なもの
小さな穴なんだけど、それで十分
御之寺がゆっくりと戻ってこれると、ファンは小さく息をはけるのです

そして思う

ああ、だからこの人、吉糸の兄妹が好きなんだと
「負」の反対の「正」というのではなく「異質」

打ち消しあって無になってしまうのではなく
正しき道に戻るための、それはポケットに入れた夜目にも光る小石のような
この小石があればいつでもお家に帰れるとポケットの中に手をつっこんで
彼が住みたいのはお菓子の家ではなくて、父親のいる家なのだから
一度は自分を捨てた親ではあるけれど


そこで想像する、もうひとつの「負」

前半戦、「小野寺さんには婿養子に入ってもらいます」なる言葉を聞き
ああ、お兄ちゃんがいる家庭なんだな、と短絡的に思ったのだけれど

後半戦を見て、あれ、この子
吉糸にひきとられて、葵や真金と兄妹のように育ったけれど離れに暮らす子のかほりがしないかい?と
まあ、あの家の敷地に離れがあるとは思えないので、これはたとえであるけれど

同じ悪い事をしても、お母さんは真金を殴るけれども決して拓道を殴ることはなかったのではないか

彼は真面目に稽古を積み重ねていくしかなかったのではないか
サビつかせても自分は捨てられないという甘えが許される子ではなかったのではないか

なんというか、そういう「負」が彼には見えるような気がするのです


してみると、あの門下生達、同じ境遇だとしたらどうだろう

小さい頃にいじめられてた一番下の子を見て
「許せねえ」と憤っていた子がいるような気がしない?
手をつないで歩く家族を見て、いつかあんな家庭を築きたいと切に願った女の子がいそうな気がしない?

などとも想像させて

なので

「俺の道場だ、俺の家だ」というのは
「お前の道場ではない、お前の家ではない、お前は家族じゃない」と全否定された気もしたのです

それに続くシーンの「親父が死んだら、この道場は俺のものだ」
そう言われた時の門下生達の表情にも大注目だ!(←加藤さん出ていないので見放題)


…とか色々語りつつ

これは当方が勝手に想像したものゆえ、なんの根拠もありませぬ

ふつーに観劇した分には、ええ全く

てか、きっと間違い


でも「加藤巨樹氏がっつり」とか「2回観るから1回は加藤巨樹氏がっつり」
な方にはぜひ感想などお聞きしてみたい

彼が龍神に見えるのは私だけですかっ!!!!


でもまあ「ファミリア」はそれ以外でも観るべき所は多々あるので
どっかで楽しめると思います

キング・林氏の華やかな殺陣とか涙とか
ガスの抜けたラクダ(山岸氏談)の顔もできるくせに、カメラ回ると誰よりもキラキラしちゃう居合い界のアイドルとか
どこまでも天然の道を突き進むお兄ちゃん王子とか
小動物系愛らしさをかもしだす弟王子とか
悪の魅力たっぷりのロシアの勇士とか
身体にバネが入ってると噂のチャイニーズガールとか
キモカワユスで愛すべきムエタイボクサーとか
「いいじゃないですか~」と照れる姿がなんともかわいい一番小さい子とか
7つの顔を持つ男とか
オープニングの歌であるとか

ええ、まあ、そんな


まあとにかく

残り5ステージ、更にメロメロになってこようと思います

んで

あの一見儚げ美人、内は龍…なるイメージがついた御之寺を
柄谷さんがどう演じるのかも楽しみな所

ぜひ見比べるためにも、大阪公演ご覧下さいませ

キング林氏にカーテンコールにて「会社、休めると思うんですよ」とお誘いいただきましたので
ここはひとつ、会社と親戚の結婚式をぶっちして、お邪魔したいと思います

責任とっていただけますわよね (^_-)-☆

楽しませておくれよっ!!!