シミの中には肝斑(かんぱん)という病気があり、難治性とされています。
以前にも記事にさせて頂きましたが、発生する原因がはっきりしておらず治療法も確立されていないために本によって少しずつ記載が異なります。
今回は改めて肝斑についてまとめてみたいと思います。
【目次】
1.肝斑とは?
2.肝斑の治療について
3.具体的な治療法
【1】肝斑とは?
典型的には30代以降の女性の顔に左右対称に生じる色素沈着です。
両頬、その他額や口周りに出てきやすく目周りには出ません。
特徴
・妊娠や経口避妊薬の内服をきっかけに発症したり悪化したりする。
・紫外線で悪化する。そのため夏に悪化して冬に改善しやすい。
・遺伝や過度な摩擦によっても出やすくなる。
クリアに診断するのが難しいため他の疾患と間違われやすく、実際に他のシミも混ざっていることもあるので困ります…
【2】肝斑の治療について
肝斑の治療は
①内服治療 (トラネキサム酸など)
②外用薬 (ハイドロキノンなど)
③レーザー (一般的にはトーニング)
④その他 (ピーリングなど)
に分かれます。
肝斑ではメラニン色素を生み出すメラノサイトが活性化しています。
構造の異常ではなく機能の異常が起きています。
そのため、メラニン色素を分解するかメラノサイトを減らすことが出来ればシミが薄くなるわけです。
ただしシミが薄くなることと病気が治ることは別問題です。
なぜなら本来は「メラノサイトが活性化する理由」を退治しなければ根本的には治らないからです。
それが分からないために現時点では「経験則的な対応」と「シミを薄くする治療」を行っている現状があります。
メラニン色素の合成を抑えたり、分解したりという治療はその他のシミと同じ様に可能なので、決して難しくはありません。
しかし難しいのは根本的な治療。
これについては明確でないため、現状行われていることをまとめます。
【3】治療法の選択
①内服治療 (トラネキサム酸など)
まず飲み薬ですが、代表はトラネキサム酸です。
抗プラスミン作用を持ち、メラノサイトの活性化を抑えます。
なぜ活性化しているのかは分からなくても、活性化していることは分かるためそこを抑えているということですね。
当然色素沈着は薄くなっていきますので、治療として効果を実感できることが多いです。
②外用薬 (ハイドロキノンなど)
次に外用薬です。
代表はハイドロキノン。
メラノサイトの働きを抑え、メラニンの産生を抑えます。
他にはトレチノインという薬も使われます。
肌のターンオーバー(生まれ変わり)を促進するため、色素沈着した肌を外に出しやすくなります。ピーリング外用剤とも言われます。
ただし合成を抑えてはいないので一時的に薄くする効果です。
③レーザー (一般的にはトーニング)
最後にレーザー治療ですが、一般的にはレーザートーニングという種類で行います。
シミに対するレーザー治療はメラニン色素を熱分解するという方法で行います。
しかしその際に出力が強すぎるとメラノサイトを刺激して合成がむしろ促進してしまう場合があります。
トーニングは一般的にその出力を抑え、マイルドにメラニン色素を分解していく方法です。
分解するときに色素を含むメラノサイトも減らしてくれるようです。
レーザートーニングはYAG(ヤグ)レーザーと言って、メラニンとヘモグロビンに作用するレーザーです。
効果として以下の2点が挙げられています。
・メラニンおよびそれを含むメラノサイトを減少させる
・メラノサイトへの栄養を担う毛細血管を減らす
頻度は通常2週間ごと位に設定していることが多いのですが、一説には「1か月空けると炎症によって色素沈着を起こすので、それ以下のペースで行うようにしている」という記載もあります。
その本によれば
・レーザー治療単独では治癒せず延々と続けることになる。
・ハイドロキノンの外用薬を使用して合成を抑える必要があり、治療の中心にすると良い。
・その上でレーザーを照射するのはシミが早く薄くなるので良い。
と書いてあります。
確かに理論上分かりやすいです。
つまり、レーザー単独で肝斑を治療するという発想はやめておいた方が良いのかもしれません。
肝斑治療について過去のデータでは
有効性:44.0~92.5%
再発率:5.7~100%
と記載がありました。
有効性も再発率もこれだけ幅があるのは治療法に違いがあるからかもしれません。
確実に効果がありそうなのは
・紫外線回避と日焼け止め
・摩擦を避ける
・経口避妊薬の中止 (可能なら)
辺りでしょうか。
医学的な治療としてはハイドロキノンなど美白剤の外用を中心においてその他の治療でサポートするのが良いようです。
【まとめ】
今回は肝斑についてまとめなおしてみました!
まだまだ分からないことが多い疾患なので、またアップデートされたらまとめてみます!
今回もありがとうございました。





