さて、いろいろあった2020年でしたが、私の中での大きな出来事の一つだったのは、ネコのシェメシュとの出会いでした。




ネコちゃんはもともと大好きで、日本の実家にもニャン太くんという黒猫ちゃんがいます。





突然、うちの玄関前にやってきたところを拾われ、そのままニャン太くんは家のプリンスに(笑)




そしてシェメシュくん。



出会いのきっかけはこうでした。





仲良しの友人のダヴィッドと一緒に、その日は嘆きの壁からの日の出を見に行こう、という話になりました。




その日は夏至から3日ほど経った日で、当然日の出の時間も早い。






4:50くらいにはもう向こうの空が白んできてしまいます。






朝、待ち合わせして嘆きの壁の方に向かった訳ですが、いつもはきっちりしているダヴィッドがその日に限って20分近く遅れてきました。





20分というと大したことはないですが、日の出の時刻の20分は大問題滝汗





"タクシー乗る?"ともなったのですが、まあちょっと急いで歩いていこう、ということに。





そしてジャッファ門をくぐって旧市街に入り、嘆きの壁へ向かう道とアル. アクサー寺院(金のドーム)に向かう道の分岐点で "キュー、キュー"と子ネコの鳴く声が。




"あ、子ネコだ!"

思わず二人して立ち止まってしまい、探してみると片手で持ち上げられるくらいの子ネコが!ちゅー酔っ払いラブ






しかも、逃げる様子もなく、私の膝の上に乗っかってくる始末(笑)





"か、かわいい.... どうしよう。でも日の出がー..."


ということで、その場はいったんお別れして、帰りがけにもう一度探してみよう、ということに。




その時点で半分以上、日の出はあきらめていたのですが、無事に日の出を見ることができました。



日の出の様子。向こう側はオリーブ山。


"シャハリート"と呼ばれる朝の祈りを嘆きの壁の前で捧げる男性たち。朝の5:30でも、多くの人々が祈りにきていてびっくりしました。





ダヴィッドは正統派のユダヤ教徒なので、嘆きの壁の前で1時間以上、祈りを捧げていました。





さて、じゃあ戻ろうとなり、来た道を引き返し...
早朝の旧市街。朝、晩のエルサレムは真夏でも空気がとてもひんやりしています。






静寂な旧市街。
コロナで観光客がほとんどいないせいもありますが、こんな風景は美しい、の一言。





そして。


さっきの場所に戻ってきました。


あれ、いない。



まあ、2時間近く経ってるし、しょうがないか、と半ばあきらめかけたところ。

あー!!!



こんなところにいた!!(泣)







また私の膝の上に乗ってきて動かない。


どうしよう、かわいすぎる...!!


するとダヴィッドが、動物に詳しい友人に連絡を取ってくれて、連れて帰っても大丈夫、ということになり、タクシーを拾ってそのまま家へ。





ケージもキャリーバッグも何もなく、そのまま抱いている状態だったので、途中で暴れて飛んで逃げていってしまうのではないか、と心配しましたが、おとなしーくしていました。





その後、ペットショップへ行って必要なものを買い、ごはんを食べさせて、シャンプーして、と、思わぬ展開に。






嘆きの壁の方から日の出を見に行く、ということからまさかこんなことが待っていたなんて!😍💕💕








ネコはユダヤ教でもイスラム教でも、"神の御使い"として大切にされています。そのせいか、エルサレムにはネコちゃんたちがとても多いです。






なんといっても出自がすごい。
嘆きの壁とアル. アクサー寺院への道の分岐点。
まさに聖なるネコ(笑)






しかも、この子は生まれたのが推定今年の2月で、ちょうど観光客も激減し始め、世界に先駆けてイスラエルは都市封鎖に入った時期だったので、あんなに人がいない中で、どうやって食べ物を得たりして生き延びてきたのだろうと、今考えても不思議です。







ダヴィッドもネコ好きなので、本当によく助けてくれました。





家にやってきた日の夜。






シェメシュ שמש、とはヘブライ語で「太陽」という意味です。日の出を見に行かなかったら、途中でタクシーに乗ってしまっていたら、この子との出会いはありませんでした。だから名前をつける時は迷うことなく、この言葉に。





しかも、"シェメシュ"という発音はS音が多いのでネコの耳にも心地いいのか、私が"シェメシュ"と呼ぶと必ず返事をしてきます。ちょっと驚き。


来たばっかりのシェメシュ。さっそく植木鉢の上に乗ってドヤ顔。多分、これをトイレだとカンチガイしてたらしい(笑)


やってくれた後(笑)


家にやってきた日の翌日。まだトイレ問題を引きずっていて、ダヴィッドが助けに来てくれました。


"ゾハール"という聖典の上で堂々の昼寝(笑)






不思議なことに、シェメシュが家にやってきてから1週間後、ダヴィッドもネコちゃんを飼い始めることになりました。"僕もネコが欲しいなぁ"と言っていた矢先、家の前の玄関で弱りきった子ネコちゃんがうずくまっていたのです。





これは大変だとさっそく保護して動物病院へ。
その時は、汚れで片目が開かない状態ですらありました。




その後、回復して...





今ではすっかり元気に大きくなりました。
名前はマルカ、ヘブライ語で「女王」という意味。






ネコちゃんはホントにかわいい。
何かと制限の多いコロナ渦の中で、楽しく家で過ごせるのも、この子たちのおかげです。ありがとにゃん😍💖💖




雨を見るシェメシュ。
そうか、雨を見るのは初めてかな?ほっこり