Webマーケティングの現場で起きた、ヒヤリとする失敗談を共有します。今回は、退職した元社員にまで迷惑をかけた、ずさんな業務引き継ぎが招いた出来事です。
◆元同僚からの連絡「お前に話をしてほしい」
この話は、元同僚のAさんが会社を退職した後に起きました。ある日、元同僚の営業担当Bさんから突然電話がかかってきたのです。
彼は、Aさんが在籍時に担当していたクライアント案件を引き継いだはずでした。電話の内容は、そのクライアントに起用していたタレントとの契約延長に関するものでした。
Aさんはすでに会社とは無関係の人間です。当然、彼(Bさん)が責任を持って対応しているものだと思っていました。
◆事態が動いた、彼の衝撃的な要求
状況が急変したのは、話が本題に入ってからです。彼は信じられない言葉を口にしました。
「引き継ぎはされたけど、細かいことは俺は知らない。だから、お前からタレント側に契約延長の話をしてくれないか?」
さらに、その日はAさんに通院の予定があったのですが、彼のあまりに一方的な話を2時間近く聞かされ続けた結果、病院の受付時間に間に合わなくなってしまいました。
Aさんが「すでに退職した人間に対して、何を言っているんですか。その要求を平気でできる神経が分かりません」と当然の抗議をすると、彼は反省するどころか、こう言い放ちました。
「Aさんがそんな人だとは思わなかった。がっかりした」
これは業務上の「引き継ぎミス」などではなく、完全に個人の「責任転嫁」と「モラルの欠如」でした。
◆この失敗から得られた3つの教訓
退職者に会社の業務を押し付け、断られた腹いせに人格否定までする。この一件で、私はその会社の特異な組織体質を改めて痛感しました。このような問題は、決してBさん個人の資質だけで片付けられるものではありません。
この痛い経験から、私たちは3つの重要な教訓を得ることができます。
「担当者任せ」にしない文化を作る: 退職時の業務引き継ぎは、組織の責任で行うべき最重要タスクの一つです。後任担当者と退職者の間で完結させず、必ずマネージャーが間に入り、引き継ぎ内容の完全性をダブルチェック、トリプルチェックする体制が不可欠です。
「おかしいな?」という感覚を大切にする: 「退職した人間に会社の仕事を依頼するのは、業務委託契約などを正式に行うべき、それがない場合は常識的に考えてありえない」という健全な感覚を持つことが、組織の暴走を防ぎます。個人の常識外れな行動は、組織全体のモラルが低下しているサインかもしれません。
失敗をオープンにし、チームの財産にする: 今回のようなトラブルは、個人の問題として隠蔽されがちです。しかし、これを「引き継ぎプロセスの重大な欠陥」として組織全体で共有し、再発防止策を話し合うべきです。失敗は隠すものではなく、組織を強くするための貴重な学びとなります。
同じような課題を抱えている担当者の方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
弊社の評判はこちら