王子ホールディングスと日本テトラパックが協業
国内初、アルミ付き紙容器から段ボールへリサイクルシステム構築
紙資源の循環型経済の実現に向け始動
都市鉱山ではなく、「都市森林」の開拓が進められている。
紙パックの飲料の内側にアルミが使われている場合がある。内部飲料を外気、太陽光などの影響から遮断するためだ。
アルミはリサイクルすると環境に貢献するが、紙とアルミのラミネートはリサイクルは難しかった。
牛乳パックは分別してリサイクルできているがこれはアルミを使用していないためだ。このため牛乳パックはトイレットペーパーなどに生まれ変わっている。
一方でアルミを使用している飲料パックはリサイクルできず有料引き取りで焼却処分されている(禁忌品)。
牛乳パックのリサイクル率は30%程度で低下傾向にある一方で、環境問題から、包装容器をプラスチックから紙に移行する動きがある。また紙の原料は木材であるが森林を伐採する場合の環境負荷を考えれば都市森林の活用は急務となっている。
前述のように紙の複合材のリサイクルには高い技術が求められるためこれまで実用化はされてこなかった。今回王子HDがこの技術の目処を立てたとしている。
まだ詳細は公開されていないようだが、「プラスチック付録のついた雑誌からプラを取り除く技術」を用いて「アルミを取り除く」としている。
分離したアルミも高純度でリサイクルする技術も2026年までに目処付けする見込みだ。
環境関連の技術開発は収益、社会貢献だけでなく、企業価値を大幅に向上させる。
この技術は世界でも通用するものと期待され日本の復権に貢献してもらいたい。