「チェルシー終売」嘆き悲しむ人が多い本当の理由
突然の別れ、「メルカリで高額転売!」は悲しい

 

 

チェルシーの終売が発表された。Xのトレンド入りするなど全国で衝撃が走っている。

 

チェルシーは1971年誕生。特に高齢者にお馴染みの「あなたにも、チェルシーあげたい」のキャッチフレーズは有名だった。

 

明治によれば2024年3月末で販売終了になるという。各社報道によると、明治は販売終了の理由として、市場環境や顧客ニーズの変化による収益性の悪化を挙げている。

 

明治といえば「カールの終売(関西では販売継続)」も衝撃だった。この時も、今回のチェルシー同様に、市場環境や顧客ニーズの変化による販売低迷が理由として挙げられていた。


こうした終売の歴史でもわかるように、明治は「思い出補正」にとらわれず、比較的シビアに経営判断を行っている印象を受ける。


消費者は「突然の幕引き」となったことにショックを受けているのではないか。
商品にともされた危険信号に気づいていれば、買い支えの余地もあっただろう。

 

心の準備という意味では、「一定期間後の終売」をアナウンスするのはひとつの選択肢だろうが、これはネガティブな印象を残しかねない。たまに街中で見かける、いつまでも閉店セールが続く店のようなものだ。

 

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終売発表後近くのスーパーやコンビニを訪ねてみたがやっぱりチェルシーは見かけなかった。転売ヤーに買い占められてしまったのか。

 

確かに突然の発表でノスタルジックになり「最後に購入しよう」と思ってしまうことはあると思う。「いつまでもある」と思うと購買意欲はそれほどなかったのにだ。

 

確かに美味しかったとは思うが、年をとると甘い飴をあえて普段から食べようとは思わない。カールにしても体型を気にして普段は購入しなかった。

 

それにしても終売のアナウンスは難しいようだ。

確かにもっと事前に言ってくれればあるうちに購入できただろうし、転売もなかっただろう。ただそれがネガティブな印象を与える場合もあるとなれば、今回の明治の対応は「正解」だったかもしれない。「さすが明治」と思える。

 

一方で、消費者の購買意欲を左右する要因はなんだろう。今回の終売決定に伴う購買意欲の増大はただの「ノスタルジック」だけだとは思えない。ノスタルジックならば50代以上の世代だけが対象かと思われる。

若い世代が今回終売になったチェルシーを購入しようと思っているなら、ノスタルジー以外のなんらかの要因があるように思われる。若者にとって「昭和が新しい」のか、それが「エモい」という意識なのだろうか。