窓の女知らない道を歩いていた 何か気配を感じて 道端の白い家の二階の窓を見上げた 窓 黒枠の窓 女が窓越しに外を見ていた 焦点の定まらないうつろな目 腫れ上がった赤黒い顔 戦慄が走った 5年前 窓の中の女はわたしだった 夫からののしられ、殴られ、そして優しくされ また殴られ 窓から外を呆然と見ていたことがあった わたしは、あなただった あなたと話したい あなたと泣きたい そうする勇気のない自分に泣いた