マンションの高層化が進み、携帯電話会社が頭を悩ませている。高層階は電波が混線しやすく、15階以上ではつながりにくいことが多いからだ。NTTドコモは10日、マンションの自宅に設置できる超小型基地局の提供を今秋から始めると発表。ソフトバンクモバイルも来年度から同じシステムの実用化を目指している。ただ、この基地局は「設置費用が数十万円かかる」(ドコモ)とみられ、利用者にどの程度負担してもらうかは未定だ。
 携帯電話向けの電波を発信する屋外基地局のアンテナは下向きがほとんどで、高層階では電波は弱くなる。高層階は微弱電波も飛び交い、混線を招きやすく、高層階は「携帯の弱点」(ドコモ)という。高層階に住んで初めて、携帯がつながらないことに気付く人もいるという。高層階でつながりにくいという苦情は毎月30~40件ほどドコモに寄せられている。
 高層階に電波が届くアンテナを備えたシステムもあるが、数千万円程度かかるため、商業施設やオフィスビルの一部にしか導入されていない。ドコモとソフトバンクは、超小型基地局を活用して高層階や地下の通話エリアを拡大し、個人への提供も行う予定。

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