賽銭箱 | 秋 浩輝のONE MAN BAND

秋 浩輝のONE MAN BAND

はじめに言葉はない

壁の割れ目から裂けていく

幾筋ものヒビが入っている
壁の向こうに何があるんだ
 
崩れかけた絶望に縋るより
マッサラな不安と希望を抱く
そのほうがいいに決まっている
 
古い賽銭箱の中では
蜘蛛の糸が張り巡らされ
カビの生えた五円玉と腐ったバナナが絡まっている
 
新しい賽銭箱の中では
濁りのないピンク色のタラコが
まるで生きているかのように蠢いている