British Folk14 Scarborough Fair | 秋 浩輝のONE MAN BAND

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はじめに言葉はない

サイモン&ガーファンクルの大ヒットで世界中に広まったScarborough Fair(スカボロー・フェア)は、元々、イギリスのトラッドで、昔から多くのアーティストによって演奏されていた曲である。

 

Simon & Garfunkel

Scarborough Fair / Canticle Simon & Garfunkel

ポール・サイモンはまだ売れていない頃(1965年頃)単身でイギリスに渡り、ライブハウス回りをしていた。その時にMartin Carthy(マーティン・カーシー)が弾き語りをしていたスカボロー・フェアを聴き、レパートリーとして取り入れたらしい。ところが、トラッドなのに、作詞、作曲をPaul Simon、Art Garfunkelとクレジットしたため、マーティンは怒って訴訟を起こしたそうだ。30年後に二人は和解し、コンサートで一緒にスカボロー・フェアを歌った。その話が事実だとすれば、Trad. Arrange Paul Simon、Art Garfunkelとクレジットすれば問題はなかったと思う。マーティンは義憤に駆られて訴訟したのだろうか。よく解らない話だ。

 

もうひとつ別の話として、マーティンのギター・アレンジをポールが気に入り、使わせてほしいということで、1800ポンド(現在のレートでは30万円くらい? 昔は解らない)払ったという情報もある。ひょっとしたらマーティンはギター・アレンジをポールが勝手に使ったという理由で訴訟を起こし、ポールが金を払ったことで和解したということなのだろうか?  だが、マーティンのギターを聴いても、多少響きは似ているだけで、ポールとそっくり同じという訳ではない。これもよく解らない話だ。さらに、ややこしい話としては、対旋律のCanticle(キャンティクル)は、S&Gのオリジナルだということ。平和を象徴するScarborough Fair(スカボロー・フェア)に、戦争の話をCanticle(キャンティクル)として、交差させたのである。ポールの見事な職人技だ。

 

Scarborough Fair / Canticle  Andy Williams with Simon & Garfunkel

当時同じCBSソニーのアーティストだったアンディ・ウィリアムズと一緒に歌ったバージョンだが、ポールとアートがCanticleのパートを歌ったのは初めてのことで、すごく新鮮だ。アンディもさすがの実力で、いつものエンターテイメントっぽい歌い方は封印し、しっかりと2人に溶け込んでいる。S&GはライブではCanticleのパートは歌わない。アートが歌うスカボロー・フェアの主旋律にポールがハモるというカタチ。オフィシャルは多重録音だからライブで完全に再現するのは不可能なのである。

 

 

Martin Carthy

Martin Carthy(1941.5.21 - )

1941年生まれというと、ポール・サイモンと同じ年だ。

 

Scarborough Fair / Martin Carthy

マーティンが売れなかったことがよく解る動画。昔よく近所に住んでいた頑固オヤジのようだ(笑)

 

 

Pentangle

Scarborough Fair / Pentangle

バート・ヤンシュは自分のソロ・アルバムにも入れている。私は逆にペンタングル名義のものがあることを知らなかった。ジョン・レンボーン版(インスト)もあるが、以前、ジョンの回にアップしたので今回は入れない。