あくまで架空インタビューです。事実と思われるエピソードや、キースとグレッグが過去にインタビューで語ったことを膨らませ、「創作」しています。(一部ウソも含まれていますw)
GL=グレッグ・レイク
HA=秋 浩輝
HA「Brain Salad Surgery Tourのライブを録音したレコード『Ladies and Gentlemen』が1974年にリリースされました。そうとう売れたようですね。
GL「おかげさまで」
HA「ELPのライブ盤が凄いのは、他のアーティストのように、あとで修正したり、音を加えたりしない潔さにあると思います。ディープ・パープルの『Live in Japan』は、かなり修正が加えられていると聞いています」
GL「ライブ録音は二度と訪れることがないかけがえのない瞬間の記録だ。ミスがあってもそのままにしておくべきだと思う。それと、オーディエンスの拍手や歓声を効果音みたく使うべきではない」
HA「さすがは百戦錬磨のライブバンドの陰のリーダー! 言葉に重みがありますね」
GL「どちらかというと、未だにシーケンサーを一切使わない、手弾きに拘るキースの考え方なんだけど……」
HA「そうですよね。最近あなたはカラオケまで使っちゃったし(笑)」
GL「(むすっとしながら)あれはあれでいいんだっ!」
HA「話は変わりますが、vol.7でミュージックライフ1973年度の人気投票の結果をお知らせしましたが、その1年後、1974年3月号に、1974年度の最終結果が載ってましたので、どう変わったのか見てみましょうかね」
1974年度ミュージックライフ人気投票最終結果(各3位まで)
グループ部門
1.Led Zeppelin
2.Yes
3.Emerson Lake & Palmer
男性ボーカリスト部門
1.Robert Plant
2.Mick Jagger
3.Jon Anderson
・
・
6.Greg Lake
ギタリスト部門
1.Jimmy Page
2.Jeff Beck
3.Eric Clapton
ベーシスト部門
1.Greg Lake
2.Paul McCartney
3.John Paul Jones
ドラマー部門
1.Ringo Starr
2.Carl Palmer
3.John Bonham
キーボード・プレーヤー部門
1.Keith Emerson
2.Rick Wakeman
3.Leon Russell
HA「グループ部門では、『レッド・ツェッペリン』と『イエス』にやられちゃいましたね。各楽器部門では、あなたがベースで1位、キースがキーボードで1位、カールがドラマーで2位、ボーカリスト部門では、あなたはえ~と…」
GL「ボーカリスト部門はいいんだ。俺はベーシストだっ!」
HA「あれ? たしかvol.2で、『俺は昔から自分のことをベーシストだともギタリストだとも思っていない。俺はシンガーなんだ』と発言されたはずですが……まぁ、いいでしょう。イエスは73年に来日、そのあと3枚組レコードの『イエスソングス』、さらに2枚組レコードの『海洋地形学の物語』(たったの4曲しか入っていない!)をリリースして、日本での人気は高かったんですが、イギリスではどうでした?」
GL「イギリスでもすごい人気だったよ。『海洋地形学の物語』は、イギリスのチャートでトップを取ったはずだ。あんなにへヴィな内容なのにね。イエスの連中とは仲が良くてさ、良いライバルだったよ。俺はあいつらのバンド・ネームを『Yes』じゃなくて、『Maybe(たぶん)』と呼んでやったんだ(笑) お返しされたけど、なんて言われたか忘れちまった。思い出したら言うよ」
HA「なるほど……日本人には解りずらいイギリス的ジョークですね」
GL「ツェッペリンは、『聖なる館』がリリースされて、よく売れてたよ。『レイン・ソング』で、ジョン・ポールがメロトロン弾いていたが、なんだかプログレっぽい感じがしたな。元祖クリムゾンの俺たちのサウンドに影響されたんじゃないかな」
HA「ジミー・ペイジは、たんなるハードロック・バンドをやりたかったわけではなさそうですね。イギリスのトラッドや『バート・ヤンシュ』や『ロイ・ハーパー』の影響も受けてましたし」
GL「そうだな。ジミーは良くも悪くも貪欲だよ。日本では守銭奴と呼ばれてるらしいが、その通りだ(笑) ヤツはほんとうにケチだぜ。ただし、ちょいと頭が回るというか、小賢しいやつだけどな(笑)」
HA「ジミーは、あなたのことをゴーマンでイヤなヤツだと思っているようですよ。『目糞、鼻糞を笑う』という気がしないでもないですね(笑)」
GL「?」
HA「えっと、さらに1年後…1975年度を見てみましょう。1975年1月号に中間発表(5位まで)を見つけたので、発表しま~す。(名前の後の数字は票数)残念ながら、3月の最終結果が見つからないんですが……」
1975年度ミュージックライフ人気投票中間発表
グループ部門
2.Led Zeppelin 29051
ボーカル部門
1.Robert Plant 29018
2.Greg Lake 28174
3.Jon Anderson 26307
4.Rod Stewart 22916
5.Mick Jagger 22008
ベーシスト部門
1.Greg Lake 28307
2.Paul McCartney 27158
3.John Paul Jones 25664
4.Tetsu Yamauchi 23081
5.Chris Squire 22502
ドラマー部門
1.Carl Palmer 28041
2.Ringo Starr 26357
3.Ian Paice 22509
4.Roger Taylar 19054
5.John Bonham 18918
キーボードプレーヤー部門
1.Keith Emerson 28816
2.Rick Wakeman 25704
3.John Lord 24519
4.Elton John 22803
5.Paul McCartney 22018
HA「1975年度3月の最終結果は、私の記憶によれば、この中間発表と変わらずグループは1位だったと思います。キースもカールも楽器部門で1位でした。しかし、あなたの場合、中間発表ではボーカリスト2位、ベーシスト1位でしたが……」
GL「ええい、みなまで言うな! 俺もこの時のことはよく覚えているんだ。ボーカリスト部門は、そのまま2位だったが、ベーシスト部門でポール・マッカートニーに抜かれて2位になってしまった。2位の盾が2つ送られてきたので、よく覚えているんだ。キースとカールは1位だったのに、俺だけ2位だったのは、ほんと悔しかったぜ」
HA「ベース部門の中間発表では、ポール・マッカートニーに1000票以上も差をつけて1位だったのにね……インド人もびっくりでした(笑) ビートルズが解散して5年も経つのに、日本では熱烈なファンがたくさんいたようです。たぶん、ポールのファン・クラブの組織票ではないかと睨んでるんですがね……ま、実際のところは解りませんけど」
GL「たしかにポールは偉大なミュージシャンだし、俺も尊敬してるよ。だから諦めはつくんだ。でも、1000票以上の差が、僅か2か月の間に逆転されるなんて……」
……グレッグ、急に涙目になる
(vol.10に続く)

