記憶のかたすみに君はいる
何かあるたびに思い出すんだ
君と遊んだ幼い頃の日々を
君はグリーンのタートルネックのセーターをよく着ていた
タイムトンネルのトニーを意識していたんだよね
君が旅立つ前の日 君の家に行った
ライトグリーンの壁と絨毯
そんな部屋の真ん中に君は寝ていた
「世話になったな もう行かなきゃ……」
君は弱々しい声でそう言った
時折君は風の中で僕に問い掛ける
「なぜ音楽をやってるのか?」
「音楽は常に過去に向かっているのか?」
君の言うことは昔から禅問答のようで 僕を困らせたね
まだまだ話し足りなかったのかな
「困った時は聖書を読めばいい
答は書かれてないけど 手掛かりになるかもしれない」
君はそう言い残すと
ミカエルのような優しい微笑みを浮かべながら
僕から遠ざかっていった
PS
54で亡くなった実兄に捧げる
きょうが命日なもので…