向こう岸が見えないほどの
大きな河に飛び込んで
渡り切ることが出来ずに
力を失い溺れてゆく
建物が見えないほどの
高い空から飛び降りて
加速度の意味が解らないまま
燃え尽き落下してゆく
行動を起こしてから死ぬまでの間の
すべての現実から解き放たれた自由な時間
伴うものは恐怖に満ちた幻想、混乱、そして回顧
そんなものを望んでいるわけじゃないだろうに……
死を恐れるのは人間だけだ
死を望むのは人間だけだ
死を悼むのは人間だけだ
死後の世界を信じるのは人間だけだ
でも……
人間は誰でも
他人の死は知っているのに
自分の死を知ることはできない……