Dur mollのGENです。

 

皆さん、お久しぶり!

お元気ですか? 

長文ですが、最後までお読みいただけたら幸いです。

 

自分の人生においてホントに大事な記念日、生まれ変わった第2の誕生日6月10日。

 

今年の初め、ドキュメンタリー映画「ジストニア」を作られている、川畑友生さんが、再編集版の鑑賞会を開かれて出かけました。

その時、僕の手術をしてくださった世界的なパイオニアともいうべき平孝臣先生と、当時助手をされていた堀澤先生が見えてらして、久々に歓談することができた。先生方は間違えなく命の恩人といえる。

高3でこのジストニアになってから、自分なりに色々もがいてみたものの、実際はとても荒んだものだった。実に28年。

 

改めてジストニアとは・・・ 

脅かすわけじゃないけど、誰もがなる可能性がある、体の不随意運動。特にスポーツ、演奏家など特別な技能を必要とする人が練習などの同じ動作を繰り返すことが引き金になって、当たり前にできていたその動作に限りが急にできなくなるもの。(イップスも同じ)

 

俺は手術に出会い、受けて、回復した。そして人生、巻き返せるだけ巻き返そう、と今はまだその最中。

生まれ変わって若干15歳、しかし実年齢は・・・ちょっとやり直すには遅すぎたかな、と感じることもなくはないけど、それでも貴重な15年になった。

 

この巻き返しにとってのやはり最大の恩人は、映画監督の篠原哲雄さん。篠原監督のおかげで、興味を持っていた映像音楽に携わることができ、生き直しには充分なチャンスを与えてもらえた。もちろん監督の周囲の方々にもありがたいことに大変お世話になってます。それから俳優の秋沢健太朗。初めて一緒になった作品の打ち上げで、自分のジストニアについて語ることになったのだけど、その時彼はものすごい共感を持って聞いてくれた。これは上手く言えないけど「救われた気持ち」になった。他にも書ききれないけどこの15年に係ってくれた方々にはどれだけ感謝してもしきれない。

 

さて、長くなったので今何が言いたいのかというと、やはり人生って意外に短いと感じてます。

しかしながら表に現れていない人(何が自分に起こっているかわからない、わかっていても公言していない)を含めて、ジストニアに悩んでいる人、実は沢山いると予想されています。

 

手術は怖い、リスクがありそう、などの理由でそれに反対する方、そもそも言及しない方、違う手段を模索される方もいます。

著名な演奏家の中でも、手術を選択されない方、沢山います。

俺は医者ではないし、もちろん責任も取れないので、積極的に勧めることはできない。

だけど、手術してこうなったという現実の1人の証人にはなってると思う。

そして手術の精度は15年前とは格段に上がっていて副作用もほぼ無いくらいに進歩したという情報もある。

 

その事実を知ってもらう為にもちょっとどのくらいの更新頻度できるかわからないけど、YouTubeチャンネルを稼働してみようと思うので、よかったら登録拡散お願いします。悩んでいる人になるべく届いてほしい。

www.youtube.com/@genafterfocaldystoniachann6844

#afterdystonia

#アフタージストニア

 

ちょっと言い訳がましいけど、そりゃ10代後半から28年もの間、まともに楽器が弾けなかった(ゆっくりとスケールを弾くことさえ)のだから、俺はピアノもヴァイオリンも上手いとは思ってない。けれど日々上手くなろう、思い通りに弾けるようにと努力はしてるし、音楽の中身としては荒んでいた28年の「何か」が無駄になってなかったならば幸いだなと。

 

最後に同じジストニアを手術によって克服された同志、ギターの白鳥さん、テニスの尾關さん、いつもありがとうございます。

 



 

2023.6.10 "My second birthday" 13th anniversary!!

2つ目の誕生日 満13歳✨✨


まさに13年目の今日、定位脳手術を受けて今がある、GENです。


今回は今現在のフォーカルジストニアの治療がどうなっているかを含めて報告したいと思う。


まず、昨年の暮れあたり、2件の相談、問い合わせがFacebookメッセンジャーを通じてあった。


1人は名前は伏せるけど、ジュリアード音楽院を出ている米国人のクラリネット奏者。

誰でもそうかも知れないけど、覚醒下で、しかも頭蓋骨にドリルで穴を開け、脳に電極を指して焼くなんてことは恐怖を覚えると思う。しかし、この方はその様な恐怖よりも手術の効果と副作用について心配されていて、それに関しては、俺の演奏動画など交えて説明したら凄く納得してくれたようで、今年の3月、来日して平先生(俺の手術もしてくれた第一人者)に手術を受けられ、その後の経過を聞いたら100%良くなったということだった。

自分に相談してきてくれて、わずかばかり背中を押した以上とても気掛かりにはしてるのと、深刻さを知る俺としては、自分のことのように嬉しい。


もう1人はなんとテニスプレーヤーで、トレーナーのオゼキチこと尾關さん。

スポーツの分野で特定の動きに対して自分の思いどおりに動かせない、不随意運動を起こしてしまうことはイップスと呼ばれ、精神的な不調とされることが多い。(しかし試合以外のリラックスした自主練でも症状が起こるんだから、やっぱり、ね)

オゼキチもそんな風に見られながら、自分もそうなのかと思いつつ何と20年という間悩んできた。

俺の28年よりは短いものの、やっぱり長いし、その期間の絶望感というか苦しみはいかばかりだったろうか...

で、たまたま昨年末に「カズレーザーと学ぶ」というテレビ番組で、イップスとは実はジストニアというものであるという事をやっていて、それをみたオゼキチが検索しまくって俺に辿り着いたのが始まり。

その後は実際に会って、話しをして、3月1日に平先生の手術を受け...

結果ジストニアの症状はとれて、めでたく第2の誕生日を持つ仲間になった。

やはり自分の事のように嬉しい。


ジストニア治療の今2023現在、

今は収束超音波を使った、メスを入れない治療もだいぶ臨床を重ねられているようだけど、頭蓋骨の形とかの制約もあるらしい。

定位脳手術は、色々な情報を総合すると、大分精度が上がっているようだ。

オゼキチの話しからしても、何の副作用も感じなさすぎて、本当に手術は効いたのかと思うくらいだったという。


さて、自分のことを改めて振り返ってみると、2019年から篠原哲雄監督に起用していただき、今までに大小合わせても10作品程度の映像作品の音楽を作らせていただいてる。これは相当ありがたいことで、やっと自分の「生きている意味」を感じることができたと思う。

どういうことかというと、やはりジストニアになっている時は、とてもそんな感覚は持てなかった。

それを人に訴えることもできず、孤独に抱えて、表面は装って、裏では自傷さながらの退廃的な生き方をして。

ジストニアというのは人生やメンタルをかなりやられる病気であることを実感してるし、悩んでいる人が1人でも救われることを望んでる。


あ、なんとか間に合った、、