人前での話が終わった後に飲もうとポケットにカフェインが170ml入ったドリンク剤とカフェイン錠を二粒入れていました。
寝てしまうのを防止するためです。
トイレでドリンク剤を飲んだことはおぼろげながら覚えていますが、翌日ポケットをさぐるとカフェイン錠はそのまま残っていました。ポケットに入れたことさえもその時忘れていました。
当日、帰る時にある人の車で妻と子どもと自宅に送ってもらいました。
自宅に着く直前に「二つ目の信号を左折したところです」と言って、降りてから送っていただいた人に頭を下げたことは覚えています。しかし車中で何を話したかは全く記憶にありません。

何日か後に子どもが、送ってくれた人がああ言ってた、こう言っていたと話してくれたのですが、初めて知ることばかりです。覚えてない、と言うと「パパ、認知症じゃないの」と驚いていました。

ボクシングで頭を強打されたボクサーが試合中に記憶が飛び、試合後に「俺、勝ったの?負けたの?」とセコンドに聞いたという話があります。

送ってもらった人が話しかけてくれているのに、それに対して無言だったのか、トンチンカンな受け答えをしたのか、想像するとその人に恥ずかしい思いと申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。