中世の森の
奥深くに住んでいたころ、
私は
遠く離れた場所の空気の流れを読む、
そして変えるということを
やっていた。
昨夜、それを思い出したのだ。
まず、深く深く目を閉じる。
水底に沈んでいくように。
ひとり。
それから、繋げる。
この作業には、「強さ」が必要だ。
強く引く、もしくは、強く入り込む。
同時に自分のからだを「観る」。
この胸の痛みは?
この涙は?
この嘆きは?
一人の顔が浮かび上がる。
同化して理解する。
言葉にならない言葉を。
身を焼き尽くす怒りを。
押さえきれない欲望を。
ここからはじまる。
物語の絵巻物の絵を書き替える。
読み替える。
次々と向けられる矢を赤い花に変えていく。
これが、私の仕事であった。
そして、これからの仕事でもあった。

