現代ツールドフランスは、彼に始まり、
彼に終わるといっても過言ではないでしょう。
彼は1971年アメリカ・テキサス生まれ。
幼い頃は、スポーツ万能でいろんなスポーツを行っていた。
中学生の頃から、トライアスロンの競技に参加するようになり、
後に、自転車(ロード)に移転。
その後、ヨーロッパのプロチームに移籍するが、
間もなく睾丸がんに。
在籍していたチームとの契約も打ち切られ、
生死をかけ、闘病生活。
頭髪もなくなり、非常に苦しい戦いの末、
がんを乗り切る。
まずは、リハビリから始まり、
アメリカのプロチーム・USポスタルに復帰。
その後、前代未聞のツール7連覇を成し遂げたのである。
そして、2005年の7連覇を最後に引退。
引退後の詳細は知らないが、
それなりにゆったりとした生活を満喫していたように
思われる。
その引退済みのアームストロングが去年の秋、
突如、現役に復帰するとの電撃発表。
それも、彼が中心となって活動している「ランス・アームストロング財団」という、
がん撲滅運動のためであるというのだから、なおさら驚きである。
そして、誰も想像だにしなかった
アームストロングのツール出場を、
今年、また見れるのである。
どのスポーツの世界にしろ、
トップを7年間、守り続けるというのは、
至難のわざである。
特に彼の場合は、その圧倒的な強さゆえ、
批判が絶えることがなかった。
今年は、王者としてではなく、一挑戦者としての、
アームストロングの走りに注目したい。