クロノス・八代英輝 | 道玄坂で働くベンチャー課長だったひと

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Il n'est qu'un luxe veritable, et c'est celui des relations humaines.
Saint-Exupery(真の贅沢というものは、ただ一つしかない。それは人間関係の贅沢だ。
サン=テグジュペリ)
 

石川實のSKYの後に始まったのが、
「クロノス」でした。
 
パーソナリティは、テレビにもよく出演している
国際弁護士・八代英輝です。
 
新しい番組が始まったとき、
いつも思うのですが、かなり幻滅させられます。
 
彼は、すごいキャリアを持っているのですが、
フリートークが、まったくといっていいほど、ダメな人です。
 
彼が得意とするのは、自分の意見なり、
見解を一気にまとめて述べることで、
つまり、仕事上、弁護するのと同じです。
 
彼は、大学卒業後、司法試験の勉強を始め、
3回目にして合格したというが、
そのとき、毎日、17時間勉強。
 
しかも大体17時間というのではなく、
いつもストップウォッチで、はかっていたと。
 
この司法試験の勉強に関しては、
ラジオの中でも何度かコメントしていて、
集中力が切れると、場所を変えてやっていたとか。
 
プロフィールによると、彼は大学時代、
ヨットの日本選手権で3位入賞し、日本代表にも選出。
また、スキーも全日本スキー連盟公認・準指導員の資格を持つ。
  
また、同時に彼は、鉄道マニアで、電車の話題になると、
止まらなくなるほど。
 
かつ、射撃部でもあったらしく、
ゴルゴ13にうるさい。
銃弾の計算方法まで語っていた。 
 
彼の専門は、著作権やコンテンツなどの知的財産権であり、
アメリカの司法試験にも合格し、日本で独立するまでは、
権威あるアメリカの法律事務所に勤務していた。
 
彼自身、一度はラジオをやってみたいという希望が
あったらしく、月曜から木曜まで、朝6時から8時過ぎまで、
クロノスをやっていました。
 
ただでさえ、超多忙な仕事であるのに、
それと平行して、ラジオをやっていたため、その間、
睡眠時間は3時間ほどで、うまく仮眠をとりながら、
調整していたという。
 
そんな彼も半年ぐらいして、
ようやく、違和感なく、スムーズに、番組を進行できるようになり、
そうなると、彼の異色のキャリア、人生が、
話をそれなりにおもしろく、興味深くさせるのである。
  
波頭亮著『プロフェッショナル原論』(ちくま新書)によると、
プロフェッショナルの行動特性として、次の点を上げている。
 
1.行動的(プロアクティブ)
2.意欲的(チャレンジング)
3.個人主義的(インディペンデント)
4.論理的(ロジカル)
 
八代英輝はその典型ではないかと、自分は思う。
 
スペースの関係上、本の詳細を紹介することができないが、
本当のプロとは、また、仕事に対する取り組みなど、
非常に参考になるのでお勧めです。
 
彼自身、司法試験勉強時代を振り返って、
1日17時間勉強するやつなんて、根暗ですよと、
笑っていたが、そういう人目を浴びない、
苦労を突き抜けてきたからこそ、
今の活躍があるように思えてならない。
 
彼は、おそらく当初の予定通り、1年で、
ラジオから降りたが、弁護士という
完全に異業種の人間であったからこそ、
通常のDJにはない、持ち味があったと思う。 
 
テレビの表面的な部分だけ見ていると分からないが、
彼みたく、世界的に活躍している人が、
メディアを通じて触れ合うというのは、
一般の人にとっても、非常に励みになるし、
いいことだと思いました。
 
八代さん、お疲れ様でした。