秋が深くなりました。昨日より冬時間も始まり、秋というよりはドイツの長い長い冬の始まりです。

 

秋休みが終わって音楽学校が再開しましたが、先週はある生徒さんが今年いっぱいでレッスンを辞めると知らされました。

その子はいつもよく練習してきていて、順調に上達もし、とても楽しみにしていた生徒さん。大体生徒が辞めて行く時って、半年前くらいから成長が止まり、練習不足が続くので前もって察知できる。何とかモチベーションを回復させようとこちらも戦い、上手く行くときもあるし、ダメな時は私の方も疲れはてて笑い泣きっていうプロセスがあるので、辞めますって言われた時には、「ああ、やっぱりそうだよねえ」って事になるえー


この子の場合全くそんな兆候がなかっただけに、ビックリしてしまったけれど、話を聞いてみると、どうやらいつも厳しい親御さんに強いられて練習してたらしい。試しに秋休みに放置したところ、一度も練習しなかったとか。アセアセ


そっかー。いつもよく練習してきていてレッスンも楽しく出来ていたから、その事に今まで気付かなかった私にも責任はあるけれど、、、。でもね、お母さん、子供ってそういうものデスヨ。私だって自分から進んで練習するようになったのは、恥ずかしながらその道に進もうって決めた芸大受験の頃。それでもどうしても嫌な時はサボってたし、お陰で初めての受験では見事に失敗し爆笑、サボると自分に返ってくる事を身を持って学んだ。

今は練習しない1日は考えられないし、そうしないと仕事が成り立たないけれど、そうなったのは沢山の失敗や長い年月かけて肉体的にも精神的にも鍛練を積んだからだ。そうしたプロセスを積んでいない子供が、時には辛い練習を、自分から毎日するなんてめったにない。逃げたくなって当たり前なんですタラー


子供の頃、どれだけ練習が嫌でも、やりたいと言って一度始めた以上、辞めるという選択肢は我が家にはなかった。始める時にハッキリ母に言われたし、中途半端に辞めたら二度と習い事をさせて貰えない雰囲気があったっけ笑い泣き。そもそも怖くて言い出せなかったガーン。怠け者の私を時には叱咤し、時には黙って見守ってくれた両親の忍耐に感謝だなあラブラブ。練習しないなら辞めちゃいなさいの一言では子供は練習しないんですよね。


嫌なことは辞めちゃう、それでホントにいいんでしょうか?

一方で一度も家でチェロ開けてないだろうな~って思う子も。遅刻は常だし、楽譜もよく忘れる。彼はもう3年以上そんな状態ショボーン。それも問題だよね。よく親が続けさせてると思っちゃう。


子供の習い事を辞めさせる時。それぞれの家庭で教育方針が違うから難しいですね。私の生徒さんはプロを目指す子なんてほとんどいないけれど、それでも、1つの事に対する大人の姿勢はその子の一生を左右するのじゃないかと思うのです。


イロイロ考えさせられる出来事でした。