いつも読んで下さってありがとうございます。
今日は日本にいる母のこと。私がYou Tubeを始めたのは、実は母のためなのです。
私の母はアルツハイマー型認知症です。確定したのは数年前。そのずっと前から時々変なことがありました。
大鍋一杯のお味噌汁を作ってしまい、びっくり
「誰がこんなに食べるん?」と父に聞かれた母。「 えっと~私とパパ(父)と○○(姉、 一緒には住んでいない) と●● (私、勿論ドイツにいる)と、おばあちゃん(母方の祖母、20年以上前に他界)とーーー
えーっと、、、サリー(犬ガーン)!」。この時はすぐに正気に戻り「何考えてたのかしら」と自分で言ってたのですが、認知症と診断されてからはあっという間に症状が進んでしまいました。要介護認定を受けてはいたものの、老々介護に父が疲れはててしまい、昨年末、介護施設に入所しました。最近は私がドイツにいること、チェリストであることも忘れてしまい、テレビで似たような感じの女性タレントを見ると、「ああ、●●(私) が出てきた!!」と言うらしいのです。びっくり姉が「●●は何をやってる人?」 と聞くと、嬉しそうに「テレビ出てる人」と答え「チェロ弾いている人でしょ?」と言うと「私はそんなの見たことない」と言います。えーん
さすがにこれはショックでした。母は私を音楽家にするために人生をかけた人です。私の楽器を買うために教師に復職し働いてくれました。留学した際には「お父さんには内緒ね」と自分のヘソクリの全てを出してくれ、「これで自分が納得できるまでドイツにいなさい」と言ってくれたのです。
年老いてはいたものの、私が帰国してコンサートをするのをいつも楽しみにしてくれていたのにショボーン
コロナのせいで、今度いつ会えるのか、次会う時はもっと色々忘れてしまっているかもしれない、そう思うと泣きたくなることもあります。認知症は進行を緩やかにすることはできても治ることはない病気です。いつか私のことも忘れてしまうのかも知れません。
でも今ドイツにいてできることをしよう、施設にいる母が聴くことができるようにとYouTube を始めたのです。
母が一番好きな、バッハのG線上のアリアの
リンクを貼ってみました。
もしよろしかったら聴いて下さればとっても嬉しいです。ピンクハートラブラブ