$Duo QuenArpa 公式ブログ(新)-耳を澄ます 漫画:小澤一雄

耳を澄ますと聞こえてくるもの

デュオ・ケーナルパのコンサートの
お客様アンケートを読むと、
音楽の感想というよりも、自分の身の上話的なことを
書いてあるものにしばしば出会う。
また、被災地で演奏してみて気づいたことがある。
演奏が終わったあとお客様(被災者の方々)が、
今出逢ったばかりのわたしたちに、
ご自分の現状や今の気持ちや
目標などをいろいろ話しかけてこられる。
さっきまで見ず知らずだったわたしたちに
何か話したくなるのは、
音楽の持っている魔法の力の一つで、
心を開放するマジックなのだと思う。
もう少し深く考えると、
生の「音楽に耳を澄ます」行為が
そのマジックの源に違いない。

耳を澄ますことは、心を研ぎすますこと。いま
目の前で繰り広げられている音楽に
耳を澄ますとその奥に、
本当の自分の声が聞こえてくるのだろう。
自分の内なる声に気づいた瞬間に、
それを誰かに伝えたくなる。
その気持ちがアンケートに現れたり、
被災者からわたしたちへ
その場でのメッセージとなる。
「津波で流された夫の分まで頑張って生きます」
「生きていて良かったです」
「必ず海苔の養殖を再開します」
「昔体験したどうしようもなく辛い体験が
良かったものに変わる感覚を
持ちました。涙があふれてきました」
(アンケートから)・・・

「生きていて良かった」という言葉の陰には、
身近な人を亡くしたこと、
自分も生きるか死ぬかという
極限の状況を体験したことが推測される。
そういう状況を乗り越えて来た人は
感受性が高まっている。
そういう心境のときに、生の音楽に耳を澄ますから、
音楽というメッセージが、
演奏者の予想をはるかに超えて、
耳を澄ます人の心に深く染み渡っていくのだ。

同じライヴのコンサートでも、
PA(音響機器)を使って拡声した音を
洪水のように浴びるコンサートでは、
あまりこのようなことは起きないような気がする。
耳を澄ます必要がないからだ。
電気的に拡声した音でなく、等身大の自然な音に、
ありのままの自分の心を研ぎすましたときに、
内なる声が聞こえてくるのだと思う。

この大切な気づきは
お客様や被災地の方々からの贈りもの。
これからもわたしたちは、
生の音で演奏していきたい。



ドキドキDuo QuenArpa 広い河の岸辺 in You Tube
http://youtu.be/0hqbB-5GcdU

★10月2日(土)立川市市民会館(アミューたちかわ)で
お待ちしています。
http://ameblo.jp/duo-quenarpa/entry-11009310250.html

★9月24日(土)午後1時~約30分間、
わたしたちは、FMたちかわ 三谷啓子の『サムシンググッド』に
生出演します。

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