その間私が考えたことは、まずなにより"元気になりたい"、ということでした。



私は、私が他の人たちほど元気ではないことに、漠然とですが気づいていました。



私の母のほうが私よりもエネルギーに満ち溢れ、毎日精力的に活動している。



その現実を見て、なんど不思議に思ったことか・・・



栄養バランスのとれた食事、適度な運動、良質な睡眠。



それらが健康体を保つために不可欠な要素であることは知っていたので、私は自分の生活を今一度見直すことにしました。



運動に関して言えば、中学・高校時代はバスケットボール部に所属し、ほぼ毎日体を動かしていましたし、部活を引退した後も趣味でバスケットボールを続け、区営のトレーニングジムでバイクをこいだり、筋トレもしていましたので、問題があるようには思えませんでした。



睡眠に関しては、日中にたびたび強烈な眠気に襲われていたので、夜間の睡眠の質が問題なのではないか、と感じていました。なぜなら当時は寝ることが大好きで、夜更かしすることもあまりなく、十分な睡眠時間は摂っているはずだったからです。



つまり、時間が原因でなければ質が原因なのではないかと思ったわけです。



そういうわけで、睡眠の質を改善するために、寝る前に軽くストレッチをしたり、温かい飲み物を飲んだり、マグネシウムのサプリメントを摂るなど、色々と試しはしましたが、結局目に見えるような改善はなされず、日中の眠気に悩まされる日々が続きました。



26歳になると、生活にクンダリニー・ヨガも取り入れるようになりました。



呼吸を意識しながら体を捻ったり伸ばしたりする新しい運動や調気法の生活への導入は、身心をリフレッシュし、

活力向上という面において予想以上の効果をもたらしてくれました。



肩凝りや腰痛もだいぶ軽くなり、気持ちも少し前向きになったことを覚えています。



ただ2つほど欠点がありました。ひとつは、効果を得るために十分な時間を確保しなければならないということ。もうひとつは毎日欠かさず続けなければならない、ということです。



私はこのヨガを朝の習慣として採り入れていましたが、あまりにも眠いときや気分がすぐれないときは、行うことができず、そんな日にはあの肩凝りや腰痛や倦怠感が戻ってくるのでした。



食事に関して言えば、当時の私(とくにバスケットボール部に所属していた期間)は、身長を何よりも欲していたので、とにかく食べる量を重視していました。



基礎的な栄養学はもちろん、背を伸ばすために必要な栄養素が何かなど、あまり知らず、とにかく身長を伸ばすのに役立ちそうな肉と野菜をひたすら食べてた記憶があります。



その甲斐あってか、高校入学時には158cmしかなかった私の身長は3年間でメキメキ伸び、卒業時には174cmに達していました。



筋肉をつけること、筋肉の疲労を回復することを目的に、高校2年生のときからプロテインのサプリメントも摂り始めていました。これが私とサプリメントとの初めての出会いです。



そしてその後、とにかく元気になりたいの一心で、色々なサプリメントを試してみるようになりました。



まずはマルチビタミンとミネラル。それから亜鉛や鉄、カルシウムなどをさらに個別で摂り、DHAはもちろんイチョウ葉やセントジョーンズワートなども摂っていたことがあります。



しかし、どのようなサプリメントを生活に採り入れても、目を見張る効果は実感できず、私を悩ませていた様々な症状は年々悪化の一途をたどっていました。



そしてついには養命酒にまで手を出してしまいました(^_^; そのとき私はまだ25歳でした。



肩凝りや腰痛がとくに酷いときは、鍼灸院や整骨院にも通いました。



そして(いい加減口説いようですが)、これらも私を長年悩ませ続けてきた症状に対する根本的な解決策にはなりませんでした。



慢性的な倦怠感・眠気、頭の中の霧、肩凝りや腰痛、理不尽な不安・恐怖、うつの傾向。



それらが私の体から離れていったのは、2016年が終わる頃。私が"再度"(『私の原点!グルテンフリーダイエット』を読んでみてください ^_^)グルテンフリーの食事法を生活に採り入れてから23週間が経った頃でした。



どんな運動も、どんなサプリメントも、どんな施術も治すことのできなかった症状を、グルテンフリーというただ"食事からグルテンを抜く"という食事法が見事に治してくれたのです。



ジョコビッチは自書『ジョコビッチの生まれ変わる食事』の中でグルテンフリーダイエットの効果を



『まるで生まれてからずっと付きまとっていた煩悩が奇跡的に消滅してしまったかのようだった』



と表現していますが、私の場合もまさにその表現がぴったりで、長年かかっていた呪いからようやく解放されたような、言いようのない爽快感に包まれました。