綺麗なモノほど壊してみたくなるのは、人間の本能なんだろうか。
それとも、ドス黒く染まった俺の心がそうさせるのか。
「神さ~ん、今日も残るんっスか?」
何の悩みもない、晴れやかな笑顔。
先輩に向ける、何の疑いもないその眼差しを壊してしまいたい、という衝動と、
そんな事をしてしまった後の後悔を考えると、今は後者が勝っているが為に行動には起こしていないが、
いつかは、やってくるのかもしれない。
彼を壊してしまう日が。
その時、彼はどうするのだろうか。
その時、俺はどうなるんだろうか。
「うん。シュート練習は欠かしたくないんだ」
にこやかに笑う。
優しい先輩の顔をして。
ドス黒い感情は、その笑顔の下に隠して。
そのまま、俺のうわべだけを見ていて。
ねぇ、信長。
俺は最後の最後まで隠し通すよ。
この醜い感情を。
お前を壊すその瞬間まで。
この優しい仮面で、
見事に隠し通してみせるよ。
その時もキミは…
そんなに晴れやかな魅力を持ち続けるのだろうか………?
穢れなどない、その瞳で、
俺を見つめてくれるのだろうか………?
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4月3日。
今日の誕生花は、ラナンキュラス。
花言葉は 『晴れやかな魅力』
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