ギョレメのオトガル(バスターミナル)は中心にあって、
本当に便利だった。
戻りのバスを予約して、時間まで待つ間、カフェで過ごした。
ギリギリまでそうしてくつろいでいられるのも、
オトガルの位置がなせる業である。
日もとっぷり暮れた。
あちこちに電気が灯る。稀有な景色も見納めだ。
私たちは名残惜しく思いながらカッパドキアでのことをいろいろと語り合った。
バスの時間がやってくる。
また来れるといいなと願いながらバスに乗る。
夜走るバスは、次の町へと向かっている。
夜バスはいいものだと思う。
その日一日もゆっくり好きなように使える。
バスが出発した後寝ることもでき、翌朝起きたら目的地へ着いている。
しかし好みは人によっていろいろだろう。
昼間のバスは、流れゆく普段見られない景色を飽きるまで見つめてから、
映画を見始めることだってできる。
途中に寄る休憩場所も、昼間の方が開いているお店がいっぱいある。
夜だと、トイレとカフェが一か所しか開いていないときもあった。
旅は楽しい。
このショートトリップの間にも、貴重な体験をたくさんさせてもらった。
そして夜を越えて朝日が顔を出したらまた、次の旅が始まる。