軽度・中度・重度の知的障害の違いとは?

こんにちは、特別支援学校教員のうさぎです🐰
今回は「知的障害ってどうやって分けるの?」「軽度と重度では何が違うの?」という疑問にお答えします。


知的障害の分類は、大きく3つ

知的障害は、知的機能や適応行動の程度によって、以下のように分類されます。

  • 軽度(IQ約50〜70)
  • 中度(IQ約35〜50)
  • 重度・最重度(IQ約20〜35以下)

※数値はあくまで目安です。実際の支援では「どこに困りごとがあるか」を丁寧に見ていきます。


1. 軽度知的障害の特性と支援

  • 言葉の理解や会話はある程度できる
  • 読み書きや計算に時間がかかる
  • 場の空気を読むのが苦手なことも
  • 年齢が上がるにつれ困りごとが目立つ傾向

具体例:
「一人で買い物に行けるけど、おつりの計算が苦手」
「文字は読めても内容を理解するのに時間がかかる」

支援のヒント:
わかりやすく伝える・一つずつ確認・成功体験を積み重ねる


2. 中度知的障害の特性と支援

  • 簡単な言葉でのやり取りは可能
  • 抽象的な話や複雑な手順は理解が難しい
  • 生活スキル(食事・トイレ・着替えなど)を練習中
  • 数や時間の概念があいまいなことも

具体例:
「『3時にトイレに行こう』ではなく、『おやつを食べたら行こう』の方が伝わる」
「お金を出すのはできても、おつりを確認するのは難しい」

支援のヒント:
視覚的に伝える・繰り返し経験・生活に即した学びを


3. 重度・最重度知的障害の特性と支援

  • 言葉によるやり取りがほとんど難しい
  • 身の回りのことに常時支援が必要
  • 感覚の過敏さや行動のこだわりが強いことも
  • 運動や医療的ケアが必要な場合もある

具体例:
「視線で選んだ物を伝える」「音楽や揺れで安心する」
「トイレや食事に毎回声かけ・サポートが必要」

支援のヒント:
表情やしぐさに注目・好きなものを活かす・安心できる環境づくり


分類はラベルではなく「支援のヒント」

「軽度だから簡単」「重度だからむずかしい」という考え方は危険です。
同じ「中度」でも、言葉が得意な子、体を動かすのが得意な子、全然ちがいます。
分類はあくまで支援の方向を考える「手がかり」なんです。


困り感に寄り添うことが大切

たとえば、軽度の子でも中学校以降に「わからない」「できない」ことが増えて、自信を失ってしまうこともあります。
逆に、重度の子でも安心できる関係の中で、笑顔や意志表示がどんどん増えていく姿もあります。


おわりに

知的障害の程度はさまざまですが、「できること」「できないこと」は本当に一人ひとり。
大切なのは、その子の強みを活かし、安心できる学びや生活を支えることです。


次回予告

次回は「特別支援学校と特別支援学級の違い」についてお話しします!


感想やご質問、ぜひコメントで🌱

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⭐️知的障害の度合い別に詳しく書いたものを、後日アップします。