1985/10/10号の雑誌「週刊ザ・プロレス」に極悪同盟関連の記事がありましたので引用します。
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ダンプ松本がホレた女がいる。「極悪同盟に入れ!」とラブコールを送り続けている大森ゆかりだ。身長165cm、体重78キロ。ジャンボ堀とのコンビでWWWA世界タッグ王座をクラッシュギャルズに奪われるまで七度連続防衛した実力の持ち主。最近はクラッシュの陰に隠れてしまっ ているが、その力を誰よりも買うのがダンプ。大森は「私は極悪には入らない」と拒絶反応。 ダンプのプロポーズにヒジ鉄を食らわす大森をズームアップ!
大森ゆかり B100の胸中
凶器を持たないヒールに・・・
極悪ラブコールを拒絶する
"女性版" 阿修羅・原になって横田、デビルの王座盗り
「私はヒールになりたい」 大森の口から意外な言葉がもれた。 ダンプの執ようなアタックに根負けして極悪同盟入りを決意した?「いえ。ダンプがいろいろといってるようだけど、私は極悪に入るつもりは全くありません」
では、大森のいう"ヒール" は、何を意味するのだろう。「使い方が適切じゃないかもしれな いけど、私は一人立ちという意味でいってるんです。これからは、タッグじゃなくシングル王座、ジャガーさん、デビルさん の持ってるベルトを狙っていきたいので」
大森は女版・長州力、阿修羅・ 原を目指しているのだ。凶器を 使ったり、反則攻撃をするので はなく、正統派ファイトで日本人抗争を繰り広げられるレスラー。大森には、そうなれるだけの力と実績がある。
プロレス入りは昭和55年。父親が格闘技好きで、私をどうしてもレスラーにしたくて、知人の鏡山親方(元横綱柏戸)の推せんをとりつけた。私も女子プロが好きだし、体が大きかったからテストを受けた」見事合格した大森は、同期の飛鳥、長与を尻目にエリートコースを歩んできた。
デビュー1年後の56年11月にミミ萩原のパートナーに抜テキされてWWWA世界タッグ王座を奪取。 数度防衛の後、デビル、タランチュラ組に奪われたが、堀との新タックコンビで58年6月に奪回。「ビューティペアがつ くった連続防衛記録にあと二つまで迫る」(大森) 7回の防衛を果たした。
180cm 75キロの堀とのコンビ は、重量感があり"ダイナマイ トギャルズ"というキャッチフ レーズがピッタリ。堀の長身を利したパワーボム、大森のウェートを生かしたバックフリップ ・凄まじい威力のパワー殺法は 天下無敵の快進撃を続けた。 だが、その2人の前に立ちはだかったのが、クラッシュギャルズだ。昨年8・25後楽園でWWWA世界タッグのベルトを奪われてしまった。
大森は、スタートダッシュで大きく引き離した長与と飛鳥に追いつかれ、今は完全に追い抜かれてしまった。 「私も堀さんも、タッグ王座に未練は感じていないけど、クラッシュにベルトを奪われたままでいるのは負け犬みたいでイヤだから、奪回したい。その上で 返上してシングル王座に挑戦です」
大森の胸の内にはクラッシュへのライバル心が燃え盛っているのだ。だからこそ、人気絶頂のクラッシュや横田、デビルらを敵に回して"正統派ヒール"としてやりたい、というのだ。 ダンプは、その思いを感じとって誘惑する。
「大森、おまえにはクラッシュにも負けない力が ある。だが今のままでは、再び光り輝くのは難しいぞ。極悪にこい。凶器を持て。私と組んで 2人を叩き潰すんだ」
これをかたくなに拒否する大森だが...。
堀と"ひょうきん同居"
大森は堀とリンク上で名タッグチームぶりを発揮していたがオフ・ザ・リンクでも名タック パートナー。遠征先のホテルではいつも同室。そのうえ、住いも一緒なのだ。「6畳と4畳半の部屋を借りて2人で生活してます。気が合うんですよね。でも、 休みの日は、別行動するからほとんど顔を合わせない」(大森)
常に笑い声が絶えないひょうきんコンビの大森と堀。私生活でも一緒なんて、レズ?
「私はサザンオールスターズの桑田さんみたいな性格の男性が好き。で、私より背が高くてたくましければ最高」と大森。北海道札幌出身、昭和36年12月21日生まれの23歳。B100、W78、H102の3サイズに「レスラーとしても普通の女の子としても、もっとやせたい。おなかをへっこませたい」と乙女の悩みをチラリ。
また、リンク上では水着婆で過激なファイトをし、普段はトレーニングウエアでいるため「休みの日に、私はスーツが好きなので着て出かけたりすると、いつものクセで足を広げて座ったりして・・・」と顔を赤らめる。
女子プローの大食漢という噂 もあるが「私、おスシとおソバが好きなんだけど、おソバは2 杯食べるのが限度よ」と強く反論。
ペットのヨークシャテリアのアンを抱く姿は、どこにでもい る普通の女の子。いくらダンプが「極悪に入れ! マジだぜ」 といっても大森の極悪スタイル は想像できないー。
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大森を極悪に勧誘していた記事です。
大森は「ヒールになりたい」とはいっても、単なるシングルでやりたいという意味らしいので、これは東スポなみの見出し記事だと思われます。
このあと、大森はヒザをケガをして手術、そして復帰してから赤いベルトをまくことになるので、このときの気持ちのままがそのまま現実となってプロレス人生を歩むことになります。極悪同盟に入らなくてよかったのではないでしょうか。
大森って部屋も堀と一緒だったんですね。犬の名前は「アン」だとそうです。
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