1985/6/25 品川プリンスホテル ライオネス飛鳥vsダンプ松本 ジャパングランプリ決勝 | 時系列でみる! 極悪同盟 ダンプ松本 ファンブログ

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極悪同盟(特にダンプ松本さん)のプロレスを時系列で整理します。思い入れのある雑誌処分のためブログに残して廃棄します。「テーマ別」で時系列で閲覧することができます。妄想で書くこともしばしばですが1年(+α)かけてやる予定です

Evito-X-PuroさんのYouTubeより

1985/6/25 品川プリンスホテル ジャパングランプリ ライオネス飛鳥vsダンプ松本

 

 

(↓AIでフルハイビジョンに変換した動画です)

 

今回はジャパングランプリの決勝戦、ライオネス飛鳥vsダンプ松本の試合を見ていこうかと思います。

 

長与千種vsダンプ松本の試合が引き分けドローに終わったところから続きとなります。

マイクを持ち、会場全体にアピールを開始する長与。

 

 

長与「クラッシュの敵はお前だ、ダンプだ!!」

長与「この勝負、飛鳥に託す!!」

長与「このままじゃお前と試合できない」

長与「正々堂々と一対一で来い!! 一対一で!!」

長与「なんでお前(ベートーベン)が出てくるんだよ」

長与「このままじゃ勝負にならん」

長与「この勝負飛鳥に託す、飛鳥に託してあげる!!」

宮本「30分ドローですから、長与千種が体力を考えたこともありまして」

宮本「飛鳥に戦いを譲る意味で引き下がるような感じですね」

志生野アナ「そうするとダンプvs飛鳥になるんですか」

 

 

ということで、30分をフルに戦った長与とダンプですが、長与のほうは引き分け延長戦をやる気満々なのかと思いきや、自分は敗退で、決勝を飛鳥に託す、と言い始めました。

 

あの目立ちたがり屋の長与がなぜ?? 飛鳥に美味しいところを譲るなんて、絶対にしなさそうな長与がなぜ!?

 

疑問しか残りません(笑) 引き分けになったときはテレビの尺の都合で、このようなシナリオにする予定だったのか。それとも松永会長が考えたクラッシュvs極悪の盛り上げシナリオだったのか。

とはいえ、長与も見事にマイクパフォーマンスで目立ちましたから、もう充分でしょう。長与じゃ重量でダンプには勝てません。

 

 

このタオルの巻き方も、いかにも長与っぽい野暮ったい感じです。ケガ人な感じがとても伝わってくる単純で分かりやすいクレバーな作戦です。長与は細かいところが天才的にうまいです。

 

志生野アナ「放送席にウエダコミッショナーにきてもらいまして」

志生野アナ「どういう風な裁定が下ったのか、ちょっと説明していただけませんか」

ウエダ「あれ、あのー」

ウエダ「長与選手が決勝は降りると、飛鳥に任すといったので」

ウエダ「ダンプ松本と飛鳥の決勝戦となります」

ウエダ「それは決まりました。いまはレフェリーはダンプ側は阿部だと」

ウエダ「もし阿部をやるならば試合放棄だと」

 

(ダンプ「飛鳥ででこーい!!」)

 

ということで、あれよあれよという間に決勝戦。

 

志生野アナ「結局レフェリー問題は決着がついたようで」←??

志生野アナ「この優勝決勝戦は遺恨試合になりそうであります」

志生野アナ「長与千種もリングサイドに姿みせておりまして」

志生野アナ「控室には入っておりません、そりゃそうでしょう」

志生野アナ「ですからクラッシュvs極悪対決になる様相ですね」

志生野アナ「いまライオネス飛鳥が入場してまいりました」

志生野アナ「ついに極悪、クラッシュ対決になりそうです」

 

(素行の悪い不良のような態度で、飛鳥にくっついている長与)

 

飛鳥「お前もレスラーだったら一人で戦え!!」

飛鳥「ジャパングランプリの決勝戦だから一人で戦え!!」

飛鳥「ひとりでやれ!!」

飛鳥「お前もレスラーなら一人でやれ、一人で!!」

 

 

ガンの飛ばしあいをしています。

しかし、飛鳥はダンプに「卑怯」といっていますが、30分戦った後にすぐに「戦え」っていうのも、どう考えてもフェアじゃないと思うのですが、飛鳥さん、どうなんでしょう・・。

 

宮本「あのー、松本はですね、1対3という形式でいま戦ったんですけど」

宮本「逆にですね、長与と戦い終えて今度は飛鳥ですからね」

宮本「逆の意味での1対2の劣勢に立たされましたね」

 

宮本が珍しくまっとうなことを言っています。

 

 

選手コール。

 

 

志生野アナ「ダンプ松本に対しまして早くも何事か耳打ちという青コーナーであります」

志生野アナ「もうひとつ心配なのは、ひさびさに謎のマネージャが姿を現しました」

 

ほぼメイクが取れかかっているダンプですが、昔の松本香時代のような愛嬌のある感じはしませんね。

謎のマネージャは身長が明らかに低いのでロッシー小川ではないようです。

 

 

ゴングと同時にフェアプレイをアピールする握手で開始します。

試合開始早々は、ダンプも正当派のレスリングで対応。

 

志生野アナ「何かを考えているに違いありません、ダンプ松本」

志生野アナ「非常に静か」

志生野アナ「もうひとつ考えられることは」

志生野アナ「さすがにダンプ松本とはいえ、相当疲労があるんじゃないでしょうか」

宮本「疲労はしょうがないでしょうね」

宮本「30分戦うということは大変なことですからね」

志生野アナ「ですからいま静かにしながらちょっと休んでいるんですか」

志生野アナ「このあたりの駆け引きは十分できるキャリアを持っています、ダンプ松本」

 

 

ここでついに反則技に突入。ザ・ベートーベン(偽物)、ブル、斉藤の3人に加えて凶器攻撃です。

 

志生野アナ「ついに出ました、謎のマネージャが出ました」

志生野アナ「これが出て参りますと、男ですからね。ちょっとたまりません」

 

 

志生野アナ「ああーっと、ついに出ました、あれは何ですか?」

宮本「ムチですねぇ」

志生野アナ「ムチです」

志生野アナ「おそらくこれをきっかけにしまして、次々に凶器が入ってくるでしょう」

志生野アナ「ジミー加山、このムチを捕まえてカウントを取っております」

 

 

今度は飛鳥がダンプの額のキズを攻めてきます。


志生野アナ「スタミナという点ではライオネス飛鳥のほうが有利ですから」

志生野アナ「じっくりじっくり攻める、この飛鳥の攻撃は正解ではないですか」

宮本「ポイントをキッチリ攻めて、慎重に攻めたほうがいいですね」

 

 

志生野アナ「ジャイアントスイングの態勢に入ろうというのか」

志生野アナ「ああーっと、(ブル中野に)捕まってしまいました」

志生野アナ「悔しがっているライオネス飛鳥」

志生野アナ「思うようにいきません」

志生野アナ「ちょっとレフェリーのジミー加山に八つ当たりといった感じ」

志生野アナ「思うような試合ができません」

 

ジャイアントスイングの態勢に入ろうとしたところで、ブルが後ろから邪魔に入ります。

この試合、ブルと斉藤がリングサイドでひたすら飛鳥の邪魔をしているので、飛鳥はフラストレーションが溜まりまくりです。

しかし、ブルのセコンドは強力ですね。ダンプの注文通り、完璧なタイミングで邪魔をしてきます。

 

 

ここから飛鳥が怒涛の連続攻撃。やはり飛鳥は体幹が強い。

長与はダンプを持ち上げられませんが、飛鳥は強引に持ち上げてきます。

 

志生野アナ「ネックブリーカードロップが入りました!」

志生野アナ「一気に決めるかライオネス飛鳥、トップロープからフライングラリアートであります」

志生野アナ「この重いダンプ松本に対して強烈なブレーンバスターが決まりました」

志生野アナ「ようやくライオネス飛鳥、大技がさく裂です」

宮本「大技三連発が飛び出しましたけど、ダンプもタフですね」

志生野アナ「今度はバックドロップ、100kgをバックドロップ」

志生野アナ「大技4連発であります」

志生野アナ「しかしこのダンプ松本から3カウントを取るのは至難の業であります」

志生野アナ「大技を連発しておりますライオネス飛鳥、思うようにいきません」

志生野アナ「相当疲れているダンプ松本、軽く(放送席に)蹴りを入れました」

 

昨年までのダンプならば、大技を喰らい続けていればフォール負けしそうな感じです。

しかし試合の経験で急成長したのか、少なくともパイルドライバー以外の技では簡単に3カウントは入れられなくなりました。

 

 

途中、飛鳥の張り手のシーンがあります。

クラッシュの結成のきっかけとなった、長与との試合の喧嘩殺法を彷彿とさせます。長与はこの張り手でぶっ倒されていましたが、ダンプが重量があるので倒れるどころが逆に反撃してきます。

 

 

場外で竹刀攻撃。竹刀はプロレス仕様に改造しているんでしょうが、思いきり叩いているように見えるので、飛鳥がかなり痛そうです。

 

志生野アナ「果たして日本武道館8/22、ジャガー横田に挑戦するのかライオネス飛鳥か」

志生野アナ「いやいやいや場外で竹刀がでました」

志生野アナ「グリーンの竹刀がでました」

 

 

飛鳥が最後の盤面でようやくジャイアントスイングを決めます。

 

志生野アナ「あーっとジャイアントスイングの態勢であります」

志生野アナ「100kgをジャイアントスイングに持っていきました」

志生野アナ「伝家の宝刀、ジャイアントスイングが入りました」

志生野アナ「良く回っています」

 

6回転くらいしましたね。

志生野さんの「良く回っています」というのが染之介染太郎みたいで笑えます。

これでカウント3が入るかと思われましたが、まだまだ粘るダンプ。いい感じです。

 

志生野アナ「さぁ、これはフォールが取れそうだ」

ファン「ワン・ツー・ス・・、キャーーーーッ」

志生野アナ「いや、3つは入りませんでした」

宮本「惜しかったですね、ジャイアントスイング、いま6回転回したんですけどね」←きちんと数えているのに驚き

 

 

志生野アナ「バックを取った」

志生野アナ「一気にいくか、ジャーマンで行くか」

志生野アナ「3つ入りました、100kgをジャーマンに持っていきました!」

 

ダンプにラリアートを空振りさせてからの、飛鳥のジャーマンスープレックス。よく重いダンプをジャーマンできますね。さすがは飛鳥。これを決められたら、ダンプは自重があるのでどうしようもできませんでした。

30分+60分の試合、ダンプもよく粘ったと思います。

 

 

飛鳥が喜ぶのはもちろんですが、長与の喜び方がハンパではありません。

長与が勝利したかのようです。

 

志生野アナ「抱き合って喜ぶ、長与千種、ライオネス飛鳥」

志生野アナ「クラッシュギャルズやりました」

志生野アナ「ライオネス飛鳥、見事に長与千種の執念を晴らしました」

宮本「しかし松本もですね、30分の激闘、そしてそれからの飛鳥との言ってみれば延長戦になったわけですけど」

宮本「その激闘を戦い抜いた体力、そして根性ですね」

宮本「やはり極悪同盟のドンとしてふさわしいものがあったと思いますね」

志生野アナ「願わくばですね、負けたんですからここは綺麗に引き下がればですね」

志生野アナ「ダンフ松本、よくやったとみんな思うでしょうからね」

 

珍しく宮本がまともな事を言った(笑)

 

いつも志生野さんの言うことのオウム返しをしている宮本ですが、ダンプの健闘を称えたという点は良かったです。

 

 

ウエダから認定証の授与。

 

 

まるで長与が勝ったように見えます。

 

 

飛鳥「みなさん、こんにちは。ライオネス飛鳥一人の勝利ではなくて」

飛鳥「クラッチシュギャルズの勝利です」

飛鳥「千種の分まで8/22の●×△※、応援よろしくお願いします」

 

滑舌が悪いので何と言っているのかよくわかりませんが、たぶんこんなことを言っていると思われます(^^;

この頃はまだ仲が良かったんだねぇ、この2人。

 

ということでダンプは負けてしまいましたが、これは致し方なし、むしろダンプがここまで粘ったことが凄いです。

この試合、意外と凶器を使っていません。

 

30分の長与との死闘、そこから続けてライオネス飛鳥と60分一本勝負という、誰がどう見てもダンプに不利なルールの中で、ギリギリまで戦い続けました。

1年前のダンプならば、5分間の飛鳥との延長マッチでもモロさがありました。しかしそれから半年でかなり実力がアップしたと思います。試合巧者になったともいえるでしょう。

 

ダンプはレスリングとしては重量だけの選手という人もいますが、この長与と飛鳥の連戦をみれば、全盛期のダンプはきっちり試合を作っている素晴らしいレスラーであることは否定はできないでしょう。

 

 

今日の凶器 ムチ、竹刀