1985/5/27 高崎市中央体育館 ジャンボ堀vsダンプ松本 ダンプ大流血 | 時系列でみる! 極悪同盟 ダンプ松本 ファンブログ

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極悪同盟(特にダンプ松本さん)のプロレスを時系列で整理します。思い入れのある雑誌処分のためブログに残して廃棄します。「テーマ別」で時系列で閲覧することができます。妄想で書くこともしばしばですが1年(+α)かけてやる予定です

Evito-X-PuroさんのYoutubeより

1985/5/27 高崎市中央体育館 ジャンボ堀vsダンプ松本

 

20:00くらいから~

 

(↓AIでフルハイビジョンに変換した動画です。試合のみ抜粋)

 

今回は高崎市中央体育館で行われたスプリング・センセーションのジャンボ堀vsダンプ松本の試合を見ていこうかと思います。

クレーン・ユウ引退の試合以降、ダンプの凶器攻撃のブチキレ度がヒートアップしていきます。この試合も要注目です。

 

 

志生野アナ「ダンプ松本が登場してまいりました」

志生野アナ「ダンプの登場で騒然としております、高崎市中央体育館」

 

 

総当たり戦のフジテレビ杯で、今回は先輩のジャンボ堀との対戦です。

ジャンボは体重もあり、大技を出してくるので、ダンプとしてはどちらかというとやりにくい相手だと思います。

 

 

物が飛んでくるため、顔面を守りながらの選手紹介です。後ろではセコンドの阿部四郎がハッスルしています。この試合もレフェリーでひと悶着あります。

 

志生野アナ「そしてレフェリーが、あのクレーン・ユウこと、本庄ゆかりであります」

 

(早くもクレーンに因縁をつけにいくダンプ)

 

志生野アナ「クレーン・ユウはレフェリーとして公正な立場でレフェリングをやっているんですけれども」

志生野アナ「どうもダンプ松本との間にしこりがあるような気がして仕方がないんですげとね」

宮本「やはり仲間割れというか、そのあと引退に追い込まれたというか」

宮本「そういうことがありますからね」

志生野アナ「またもや何かやっております」

志生野アナ「ダンプ松本のほうはクレーン・ユウに対しまして、腹に一物あるようです」

 

 

ダンプとクレーンで揉め事をしているうちに、ベビーフェイスのジャンボがいきなりドロップキック。試合開始です。

 

 

ジャンボに先制を許しますが、ダンプがすぐに鉄柱で反撃。

さらに場外ではブルが鉄パイプで追撃します。

志生野アナ「極悪のコーナーにはNo.2にのしあがりましたブル中野」

志生野アナ「そして今日この会場から、新しく極悪同盟に正式に入団しました

志生野アナ「斉藤真知子が姿を現しております

 

このテレビ中継から、斉藤真知子が極悪同盟に正式に入団したと解説されています。

まだリングネネームは「斉藤真知子」のままですね。

 

 

(ダンプの分かりやすい鉄パイプの隠し方(笑) 今後もよくやります)

 

志生野アナ「レフェリーに対しても鉄パイプ攻撃!!」

志生野アナ「そしてマイクを持ち出しました、マイクのコードでいつもこれであります」

志生野アナ「本部席のマイクを取り出しました」

 

 

なぜかみんなでマイクを奪い合う、奇妙な図と化しています。(^^;

 

志生野アナ「これですから、どうしようもありません」

志生野アナ「いまクレーン・ユウこと、本庄ゆかりがマイクを取り上げます」

 

 

ダンプがフォールを取られそうになると、積極的にブルがすぐにリングにあがってきます。

いままではそれほど目立ちませんでしたが、No.2となり、さらに斉藤が入ったことで、ブルも先輩としての自覚が出始めたのかもしれません。

 

 

クレーンがブルを取り押さえているタイミングで、斉藤真知子が乱入しています。

これが極悪・斉藤真知子のテレビ放送での初登場かもしれません。

 

志生野アナ「いやぁ、ブル中野もこういったところは実にうまくなりました」

志生野アナ「そして今度は斉藤真知子が入って参りました」

志生野アナ「おおーっと斉藤真知子をクレーン・ユウが放り投げております」

 

 

クレーンにあっという間に投げられてしまう斉藤でした・・。

クレーンにとっては、ブルは許せても、斉藤までに舐められたくなかったのか!?

 

志生野アナ「そりゃそうでしょう」

志生野アナ「かつては極悪同盟No.2の座を占めていましたクレーン・ユウ」

志生野アナ「ようやくクレーン・ユウ、腹に据えかねていたんでしょう」

宮本「実力行使ですよ」

 

 

今度はブルがチェーンを持ち出しています。

 

 

ブルと斉藤で、レフェリーの本庄を徹底攻撃。

志生野アナ「今日は斉藤真知子もダンプ松本のために、いい働きをしたいと言っていました

志生野アナ「これがいい働きか!?」←(笑)

志生野アナ「徹底的にレフェリーを痛めつけております」

 

志生野さんの解説が相変わらず面白いです。

 

 

志生野アナ「本来なら反則のカウントを取っていいですね」

宮本「やっぱり極悪同盟はやり方がひど過ぎますね」

宮本「試合になりませんよね」

志生野アナ「試合らしい試合をみせながらどこかポイントで、というのならばわかるんですが」

志生野アナ「終始凶器攻撃、反則攻撃を繰り返す」

志生野アナ「しかし極悪の言い分を聞きますと」

志生野アナ「自分たちのエネルギーは暴走にあるということを言ってます

志生野アナ「この暴走が自分たちを支えているんだと」

志生野アナ「ですからエスカレートした凶器攻撃、反則攻撃をやめたら

志生野アナ「自分たちは死んだも同然だと豪語しております」

 

極悪の力の源は凶器攻撃による暴走だ!! と話していますね。

 

よくみると、汗が額から滴り落ちるダンプ。

 

志生野アナ「フジテレビ杯ジャパングランプリ、本来は1対1のシングル戦であります」

志生野アナ「しかしとてもシングル戦といった感じではありません」

志生野アナ「実況放送もシングル戦ではありません」

志生野アナ「1対4あるいは、1対5、こういった試合になっております」

志生野アナ「技を出したってすぐにブル中野が出てまいります」

志生野アナ「ジャンボ堀としては攻めようがない」

 

ダンプがホールされるたびに、ブルと斉藤が邪魔をしてきます。

 

極悪の試合でセコンドが入れ替わり立ち代わりで乱入するのは、この試合から始まっているかもしれません。

つまり、コンドル(斉藤真知子)が加入して、ブルが積極的に先輩として自覚ができて、ガンガンと乱入するようになってからです。

 

コンドル加入により、ブルの意識改革が行われ、極悪の集団戦法も完成形に近づいたということでしょうか。

かつて、中野が加入してダンプの意識が変わったように。斉藤が加入によるブルの影響も大きいようです。後輩ができると仕事の仕方が全然違ってくるようです。

 

志生野アナ「ダンプとしては本当に最後決めるときだけという感じ」

志生野アナ「あとは手下に任せておけばよいという感じです」

宮本「本当ですよね」

志生野アナ「これは試合が楽です」

志生野アナ「しかも凶器という強い味方ががあります」

 

ダンプは決して楽ではないと思いますけどね・・。

 

 

いよいよ、ジャンボの首を鉄柱に巻きつけます。

 

 

もうムチャクチャやってます!!

 

 

ここで遅れてやってきた弟子の斉藤真知子をぶん殴るダンプ。

 

極悪同盟に入った斉藤ですが、全然ダンプの言う通りに動けていないので、怒られていると思われます。視力が悪いことに加えて、入ったばかりでどのような凶器を渡していいのかも分からない状態なんじゃないでしょうか。

 

 

志生野アナ「ジャンボ堀を鉄柱に結わえ付けたまま」

志生野アナ「クレーン・ユウが鉄柱に攻撃」

志生野アナ「本庄ゆかりレフェリーが鉄柱攻撃を受けました」

 

さらにクレーンを鉄柱に叩きつけるダンプ。

しかし、これがクレーンの怒りを呼びます!!

 

 

志生野アナ「おおーっと怒った!!」

志生野アナ「ジャンボ堀、今度はクレーン・ユウがバケツ攻撃であります」

志生野アナ「これは当然だ!!」

 

ここでレフェリーのクレーンが目覚めたように猛反撃!!! ダンプに一斗缶攻撃を仕掛けます。

その一斗缶でさらにジャンボもダンプを攻撃!!

 

 

クレーンがムカツいたのか、突然の猛反撃!!(笑)

 

クレーンが怒りのフォーク(栓抜き?)攻撃でダンプが出血!!

ヒール時代よりも凶器を鮮やかに使うクレーン(^^;

おそらくフォークだと思うのですが、額を横にサーッと切っています。

 

さらにジャンボが鉄パイプ攻撃してきます。ベビーフェイスに凶器を持たせると危険です!!

 

この鉄パイプでダンプが出血したのか!? どっちだ!?

 

今度はジャンボとクレーンに、2対1で逆襲されて大ピンチのダンプ。

ブルと斉藤も、先輩には手出しできず・・なのか!?

 

(おでこに線のような切り傷がはっきりと見える。尖ったフォークでサッと横に切られたのでは?)

 

想像以上に出血しています。ダンプが血まみれになるのは珍しいです。

 

志生野アナ「ジャンボとクレーン・ユウが力を合わせております」

志生野アナ「しかし本庄ゆかりレフェリーであることを忘れました!!」

志生野アナ「さらに(ジャンボ堀が)鉄パイプ攻撃」

志生野アナ「裁く人がいなくなりました」

志生野アナ「どうしようもなくなりましたねぇ」

志生野アナ「レフェリーが試合に参加したんじゃどうしようもない!!」

 

 

フラフラのダンプを、クレーンが無理やりリングにあげて2人で攻撃を開始します。

選手時代からクレーンはやるときはやる!!!って性格なので、怖いですからね。

 

ダンプが珍しく大ピンチ!!

 

物凄い展開です。(^^;

 

 

ジャンボがトップロープからのボティアタックを、うまく避けてクレーンが相打ち。

 

ここからダンプの暴走スイッチが入ります。

 

出血するとゾクゾクとしてしまうのか。

ヒールとしての冷静な凶器攻撃ではなく、ダンプは追い込まれるとスイッチが入ったような非情の凶器攻撃を繰り出します。

 

パイルドライバーからたぶんマジの竹刀攻撃。

竹刀で思いっきり後頭部を叩いてます。これでジャンボの意識が遠のいたかも。危険です。

 

(意外とパイルドライバーも効いている感じ、ダンプはまともに落っことしたのか!?)

 

志生野アナ「ジャンボが抱え上げられました、パイルドライバーの体制だ」

志生野アナ「おおーっとブル中野が(クレーン・ユウのところへ)行く」

志生野アナ「今度はカウントを入れる人がいません」

志生野アナ「リング上騒然だ、竹刀が出ました」

(斉藤がダンプに竹刀を渡す)

志生野アナ「こうなるんですよ、もう」

ゲスト「(ダンプが)あんなに血を出していると可哀そう・・」

 

(阿部四郎も頭を割られて出血の模様。さらにブルと阿部でクレーンを放送席へ叩きつける)

 

志生野アナ「今度は阿部四郎とブル中野」

志生野アナ「クレーン・ユウが放送席」

志生野アナ「めちゃくちゃな試合になりました」

志生野アナ「もうレフェリーなんかいらない」

志生野アナ「とにかくジャンボ堀を痛めつければ良い」

志生野アナ「そういった凄惨な試合になりました」

志生野アナ「誰もカウントをとる人がいません」

 

 

パイルドライバーとかなり本気の竹刀攻撃がジャンボのミゾオチあたりに直撃。いつの間にかジャンボが動けなくなっています(^^;

 

志生野アナ「まさか本庄ゆかり、取らないでしょう」

本庄がカウントを3ついれる。

志生野アナ「おおーっと、なんと取ってしまった」

志生野アナ「こんなことがあっていいのか!?」

志生野アナ「本庄ゆかり、スリーカウントを入れましたよ」

宮本「入れないと試合が終わらないですからね」

宮本「仕方がない面もありますが」


ジャンボは失神。

 

 

志生野アナ「血の報復!! 血の報復であります」

志生野アナ「ダンプとクレーン・ユウの間には、まだ感情的な対立があります」

お客様「カーエーレ!! カーエーレ!! カーエーレ!! カーエーレ!! カーエーレ!! カーエーレ!! 」

志生野アナ「満員のお客様総立ちのカエレコール!!」

志生野アナ「収拾が全くつきません」

志生野アナ「勝負はダンプ松本がスリーカウントを入れてフォール勝ちでしょう?」

志生野アナ「しかし、どちらが勝った負けたという次元じゃないんですね」

志生野アナ「いまジャンボ堀は、おんぶされて控室に戻っていきます」

志生野アナ「ようやく試合が終わりました」

 

 

ということでとんでもない試合になりました。

極悪vsダイナマイトの試合はどれもすごいですね。大森ゆかりのときは「フォーク突き刺し事件」に発展し、ジャンボ堀との試合はダンプ出血、阿部四郎出血、クレーン滅多打ち、ジャンボ失神・・・とまぁ凄まじいです。

ジャンボは同期ではなく先輩ですが、先輩の中では唯一凶器でコテンパにできる優しい先輩ですからね。(^^;

 

 

さてこの試合の総評ですが、ダンプはクレーンを追放し、新生の極悪同盟として、ブルと斉藤の親分となりました。

いままでツートップだったのが、ダンプをワントップとして一人で極悪同盟を引っ張っていくことになります。しかもこの試合は斉藤真知子が極悪入りしての最初の門出(テレビ中継)のようです。

 

そんな門出の試合でドンが負けるわけにはいきません。

 

出血しただけで負けてしまったら、ブルもコンドルもついてきません。どんな卑怯に手段を使っても勝つ必要があったのでしょう。プライドなどはありません。武器を使おうが、勝てばなんでもいいのです。

 

軍団のドンになるということは、そういうことなのかもしれません。ガチンコで戦ったらヘッポコレスラーだった、ではダメなのです。

ダンプはレスリングの実力的には決して強いレスラーではありません。だからゆえに負けられない試合では、ダンプはプライドをかなぐり捨ててでも、どんな卑怯な手段でも勝ちに行きます。

 

凶器で相手にトドメを刺すプロレス。

 

なんという危ういレスリングでしょう・・。いつもはファンをバカにして笑っているダンプが、ピンチに陥った時にみせる刹那の表情。放送当時には分かりませんでしたが、いまならダンプに

かかっていた重圧が分かる感じがします。

 

 

ダンプのプロレスに対する姿勢というのは自著にも書かれているので、抜粋してみます。

 

「おかあちゃん」より-------------------------

試合中、わたしは血を見れば見るほど燃えた。
リングの上で、思いきり相手をなぐってケガをさせる。血が出る。 流血戦になる。
いつしか、わたしの鼻からも血が出ている。タラタラと流れおちている。さわると真っ赤な 血がベタッ!
こういうのってのは、もう最高に燃えたな・・・・・・。
試合中、このまま相手のことを殺しちゃうんじゃないか、と思ったこともある。
対戦相手は、ライオネス飛鳥だった。
チェーンを思いきり振りまわしたら飛鳥の頭にグスッグスッと当たった。肩にも当たった。 肩の肉と骨が見えた。
"もう、これで向かってこないだろう"
しかし、次の瞬間には元気よくまた向かって来た。
"何でえ、こいつまだ元気なのか・・・・・・"
チェーンを振りまわしたら、今度は手の甲に当たって骨が出てきた。
"こいつ、このまま手が動かなくなるんじゃないか。もし、そうなったらどうしよう。 もう、 向かってこないでくれ! お願いだから、向かってこないでくれ!"
わたしは心の中で叫んだ。
試合中ももちろん正気なわけだから、"こいつ、だいじょうぶかな?"って気持ちはある。 だが、やられてもやられても、ライオネス飛鳥はすぐに立ち上がって向かってきた。それだけ元気があるわけだしね。わたしに対して"ちくしょう!"って気持ちがあるわけでしょう。 だから、またすぐに考えなおす。

"なんだこいつ、このくらいではダメなんだ。もっと徹底的につぶしてやらなきゃだめなんだ"
そこで、手加減をすると、"なんだ、こいつ臆病なんだ"と思われて、今度は自分がやられる。だから、リングの上では相手が誰であろうと決して手加減しない。
場外乱闘でも思いっきりゆく。
ここは、リングの上だ。
"誰がケガしようがかまわない"
そう思わないとやれない。
リングに上がったら相手が倒れるか、自分が倒されるかのどちらかだ。
倒れるか、倒されるか、どちらかしかないんだったら、相手のことを倒してやる。 もし、自分が倒されるんだったら、そうだ、みっともない負け方だけはやめよう。 「極悪同盟のダンプ松本」はこうだったんだよ。
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今日の凶器 竹刀、鉄パイプ、チェーン、フォーク、一斗缶

今日の出血 ダンプ松本、阿部四郎