1985/5/3 雑誌「ASAHI Journal」 ダンプが小人プロレスについて一石を投じる | 時系列でみる! 極悪同盟 ダンプ松本 ファンブログ

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極悪同盟(特にダンプ松本さん)のプロレスを時系列で整理します。思い入れのある雑誌処分のためブログに残して廃棄します。「テーマ別」で時系列で閲覧することができます。妄想で書くこともしばしばですが1年(+α)かけてやる予定です

1985/5/3号の「朝日ジャーナル」にダンプ松本の小人プロレスに対する独白がありますので引用してみます。

 

 

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女子プロレス・ ダンプ松本の独白
 

《私が付き人のころは、小人プ ロレスの人数も多くて、試合見るたびに涙が出るほど笑いました。でも、いまは人数も少なくなってしまって......もっと多くなれば、昔みたいになるんじゃないかな?
 

俺たち、テレビに出たいけど 、いろいろ問題があってネ。 昔、カナダやアメリカの小人プロレス出てたけど、ありゃ、外人だからよかったみたいだぁ。 日本人だと問題あるみたいだ

テレビ局は小人プロレスやりたいの。だけど、
身体障害者の団体とか教育委員会、そういうのがうるさいんだ。
ミスター・ボンも『ドリフターズの全員集合』に出た時、あとで新聞でテレビ局たたかれたんで すヨ。俺も一〇年前、堺正章と テレビにも出ていたんですけど ネ。小人プロレスとして出る出ないでクレームがつくつかないじゃなくて、裸を見せたらよけいダメなんですよネ。服をつけてたら、芝居なんかはちょっと出られる感じなんですよね。 結局、俺たちがテレビに出ること、残酷だとか、みっとも ないとか、利用されているとか って、言うんでしょ。でも、 そう言う人たち、俺たちの所へ来て話したことないの。

 

向こうが勝手に考えているんですよネ。映画では、サリドマイドの女の子が出たんだからネ。出たくないのをひっぱり出すのとは違って、その商売にプライドのある人間を出すのは、 あたりまえだと思うんですよネ。別に、奴隷みたいにあつか われているんじゃないんだか ら、そこをわかってないんだぁ。 そこが一番の欲求不満です。 俺たちは、俺たちの動きや、 俺たちのプロレスが、俺たちだけにしかできないという誇りでやっているんだ。猪木たちにはできないプロレスがネ。まあ、そのうちにだんだん良くな るかもしれないけど、アメリカみたいにはならないぁ。日本人の考えは。

 

プロレスがあったから、い ま、人生半分ぐらいまできて最高だったと思えますね。でも、 小人プロレスの志願者もいまはなくてネ。テレビなんかで放映されればくると思うんだけどネ。そうすれば試合も長くやりたいけど、いまは女子プロレス人気あるから、小人はいなくてもいいような感じだから。小人レスラーは傷だらけ、これじゃ、どんどんいなくなっちゃうヨ。不安だ」

 

リングではもう誰も闘っては いなかった。体育館には、観客の熱気と笑いの余韻だけが残っていた。年に一度のプロレス興行の名残を惜しむかのように、子供達がリングの周りで戯れていた。
そして、冬から春へ、春から 夏へ、夏から秋へと、小人プロ レスの彼らもまた日本国中を旅していた。
古い工業地帯のどんづまりの 原っぱで、住宅地に突如出現した空き地で、スーパーマーケットの駐車場で、各地の体育館 で、そして後楽園ホールで。 彼らはわずか二〇分一本勝負の闘いに、自らの肉体のなしうるすべてを披露していた。しかし、彼らは見えなかった。見ることができなかった。彼らのテレビへの道は、閉ざされたまま だった。
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この記事、最初に「ダンプ松本の独白」と書かれています。

おそらくダンプが取材で朝日ジャーナルに小人レスラーの意見を寄稿したものではないか、と考えられます。

ダンプは現在でも小人プロレスの復活を願って色々と活動をしていると思うのですが、すでに1985年にこのような寄稿をしているんですね。

「極悪」同盟なのに、こんなにも世の中を公平な目で見ているなんて、素晴らしいです(^^; 全然極悪じゃないじゃん。

以前から書いていますが、ダンプは女子プロ選手の中でも、視野が広いというか、世の中を広く公平にみる能力が高いと思います。自分のことで手一杯だったこの時期に、小人プロレスのことを書くなど、なかなかの才女です。

 

 

私はよく思うのですが、「差別だ」とか「平等にしろ」などという人間は、物事を長期的に考えていないですね。実はその人こそ、差別主義者というか、小人プロレスがなくなることで、彼らの活躍の場がなくなってしまうし、さらに生活に困窮して最終的には生きる目的を失ってしまうかもしれません。

小人プロレスを「障碍者を見世物にした」といって世の中から排除した人たちは、実は小人を差別していた人で、小人を使って自分の地位を上げた人でしょうね。この人たちこそ「極悪」です。

 

そういえば、この記事を書いた(2023/6/10)数日前に、「「プール撮影会」急遽中止へ グラビアアイドル、コスプレイヤーら悲痛な叫び」という記事がありました。これは共産党や社会党が、水着撮影会に中止を訴えたわけだけど、被害者は当のグラビアアイドル、コスプレイヤー、アイドルですね。彼女らは撮影されることを目的にお金稼いでいるわけで、女性の人権を守るババアに妨害される筋合いはないわけです。グラビアアイドルが、水着になること自体は違法でもないし。

 

このことについてはホリエモンがきちんと話しているので、そちらを参考にしていただくとして、小人プロレスも結局は利権団体がつぶした、ということになるんじゃないでしょうか。当の利権団体は正しいことをしたと思っているから、余計にタチが悪いです。