1981/9/1 リングスターVol.12 | 時系列でみる! 極悪同盟 ダンプ松本 ファンブログ

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極悪同盟(特にダンプ松本さん)のプロレスを時系列で整理します。思い入れのある雑誌処分のためブログに残して廃棄します。「テーマ別」で時系列で閲覧することができます。妄想で書くこともしばしばですが1年(+α)かけてやる予定です

全日本女子プロレス公式パンフレットのリングスターVol.12を見てみます。

 

 

拡大してみます。

 

 

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本庄ユカリ
昭和37年10月31日生れ、東京都北区出身、恵まれた身長と体重を利用しての攻撃はツボにはまればチャンピオン横田もたじたじ。 173センチ、85キロ、得意技はもちろんボティ・アタック。
 

松本香
昭和35年11月11日生れ。埼玉県熊谷市出身。背は低いが重量を利用しての破壊力はすごい。ジャンボ宮本二世といわれている。 165センチ、90キロ、得意技 ヒップドロップ、パンチ攻撃。
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ユウがマスクを被り、「マスクド・ユウ」となるのは1982年からなので、このときが初期最後の顔だしとなります。そのあとに素顔が登場するのは「クレーン・ユウ」となる1984年4月以降となります。

しかし、この写真を見ると、当時ユウの周りに男が多かったというのは、なんとなく想像できるなぁ・・。(^^; 魔性っぽさがあります。

 

一方の松本の得意技は「パンチ攻撃」となっていますが、そんなにやってましたかね・・。この時は「ジャンボ宮本2世」と会社も名付けていますので、まだベビーフェイスで行かせたかったんだと思います。太め=ヒールという図式はなく、むしろジャンボ宮本の例をとって、太め=ベビーフェイスだったのかもしれません。

 

会社の方針がベビーフェイスだったのは、長与の本にも書かれていますので引用してみます。

 

「ここまで喋っていいかしら」より-----

善玉と悪玉はどう決められるのか やっぱり適材適所ってあるんですね。
オーディションに受かってからデビューするまで、とてつもなく運動神経のいいコだと、 1か月たらずでデビューします。遅いコは、半年ぐらい試合に出れません。
上の人は、その間に、すでに適性検査に入っていますね。将来の方向性とか、ヒールが合うかベビーフェイスがいいか、とか。
その基準は定かではありません。ただ、早い人は、デビューして1年たらずで振り分けられます。遅い人だと、3年ぐらいかかります。


意外なことに、ダンプ松本は、最初はベビーフェイスでした。松本香という名の。太っていて不器用だけど、まじめで、純粋に努力する。そんなところを買って、努力型の善玉にもっていこうという狙いがあったわけですね。
ところが、パッとしなかった。特徴がなかったんですね、ベビーフェイスとしては。目立たなかったんです。大きな体をもてあましている感じで。
だから、いっそのことこのコには、開き直って、ラフファイトをやらせようってことになったらしいんです。そうしたら、水を得た魚のように、生き生きして暴れまわるようになったんですね。
ダンプ松本の場合もそうけど、不器用だけどパワーがあるっていうタイプは、ヒールにいきベビーフェイスというのは、戦い方でも、ファンのコたちが胸のすくような部分がないといけないわけだから、みせないといけない。派手さがないといけないわけです。

切れ味、スピードとかがなくてはいけませんよね。不器用なコだと、むずかしいわけです。 ミミさんのような、特別なキャラクターがあればべつですけれど。
 

もちろん、性格的なものも、判断の材料になります。
やさしいコ。気が強くても、どこかに情け容赦のあるコっていますね。勝つために手段を選 ぶコ。そういうのはモロにベビーフェイスです。 ダンプ松本もそのタイプに思えたようだけど、 それは大いなる誤解だったわけです。
それに対して、勝つためにとことんドン欲なコ、いかにもラフファイトが得意そうなコというのがいるんです。そういうコはヒールです。
ただ、ヒールの場合、志願していく場合もけっこうあります。 ヒールからベビーフェイスを 志願するのはむずかしいけれど、ベビーフェイスからヒールを志願する場合は、受け入れられますからね。
デビル雅美さんなんか、志願です。あの人はおっかないけれど、顔そのものは美人だし、姉御っぽくてベビーフェイスのタイプにみえるけれど、ヒールが性に合っていたんでしょうね。

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長与の話は面白いですね。

 

ファンのコたちが胸のすくような部分がないといけないわけだから、みせないといけない。派手さがないといけないわけです。切れ味、スピード」という部分はファンが若い子を前提にしている感じがします。ジャンボ宮本の路線ってオッサン向けベビーフェイスという意味では間違っていないと思うんですけどね。たまたまその時代が来なかったから、長与の意見が正しく感じるだけで、時代が違っていれば松本ベビーフェイスもウケたかもしれません。(その時代は来なかったけど)

 

また、「やさしいコ。気が強くても、どこかに情け容赦のあるコっていますね。勝つために手段を選 ぶコ。そういうのはモロにベビーフェイスです。」とありますが、これって元々の松本の性格がそうじゃないんですかね。これを無理やり反対にしたのが「ダンプ」なわけで。つまり何が言いたいのかっていうと、ヒールこそ、長与のいう「ベビーフェイス」の定義の性格を持ったうえで、その反対を冷静に意識的にも出来る人間じゃないと成り立たないのではないかってことです。

それは、池下ユミ、マミ熊野、ダンプ松本、ブル中野、アジャコングなど、歴代のヒールをみれば、説得力をもって証明できるのではないかと考えます。もちろん、性格が悪いヒールもいたかもしれませんが、そういう人はすぐに消えたんじゃないでしょうか。

ダンプ松本もそのタイプに思えたようだけど、 それは大いなる誤解だったわけです。」と長与は話していますが、長与が大いなる誤解をしている感じがしますね。もっともこの本の出版は1989年なので、当時の長与がダンプとあまり交流がなく、ダンプは本当に性格の悪い奴だと思っていた頃なのかもしれませんが。実際のところは分かりません。

 

 

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