時系列でみる! 極悪同盟 ダンプ松本 ファンブログ

時系列でみる! 極悪同盟 ダンプ松本 ファンブログ

極悪同盟(特にダンプ松本さん)のプロレスを時系列で整理します。思い入れのある雑誌処分のためブログに残して廃棄します。「テーマ別」で時系列で閲覧することができます。妄想で書くこともしばしばですが1年(+α)かけてやる予定です

1985/10/29号の週刊プロレスにジャパングランプリ決勝の模様が記載されていましたので引用します。

 

 

 

 

 

---------------------------------------------------------

時代は今、"極悪同盟"なのか


極悪同盟、タッグリーグ戦を制覇
クラッシュ失神!!壮絶な幕切れ

 

飛鳥の右足首負傷に始まり、横田の左足首負傷、中野の腰痛、永堀の右肩脱臼、ダンプの左ヒザ負傷・・・と、ケガ人が続出し、まさに"呪われたシリーズ"となったタッグリーグ・ザ・ベスト85。 最後の決勝戦を目前にした2日前、悪魔はついに長与千種までもその毒牙にかけた。試合中に痛めた右ヒザ。その苦痛は一晩寝てもやわらぐことはなく、前日は5分間のエキシビションマッチにしか立つことができなかったのだ。 この長与のウイークポイントを、 この日のダンプが見逃すわけがない。公式戦を同得点の5点で終了した立野組の山崎を、ラリアット1発で沈めたダンプは、最高得点チーム(6点)のクラッシュをも沈めるべく、決勝戦へ進出してきた。 ところが、その最後の舞台に現れたのは、黒装束を身にまとった 覆面集団の5人で、竹刀を振り回し、あっという間にリングを占領してしまった。
 

ゴングが鳴り、まずひとりがコーナーから歩み出る。するとその 選手は、飛鳥と向き合いながら、 器用にヌンチャクを振り回してみせた。「あっ、ブル中野だ!」 まったく正体がわからなかった軍団だが、少しずつファンにも正体を見抜かれ始めた。新人選手の何人かも加わっているようだ。 しかしこの軍団の中にダンプはいない。ダンプは、中野がクラッシュと場外乱闘のさなか、あざ笑うかのように花道から姿を現した。 覆面集団を作ったダンのアイデアはたしかにおもしろい。試合に関係ないこの集団はその後再三乱入を繰り返し、権威ある優勝戦をメチャクチャにしてしまった。 クラッシュは1本目、なんとか反則勝ちで勝利を得たものの、2 本目は極悪にスーパー・スカイハイ・ラリアットを決められ、飛鳥が高い位置から後頭部を猛烈に強 打。脳震盪で意識を失った。
 

3本目、長与はひとりで極悪に立ち向かったが、右ヒザを攻めら れ、脳天を竹刀で叩かれ、右足を鎖でゆわかれて、ひきずり回され、 館内は騒然。長与が鼻血を出し、 立てなくなったところで4分34秒、 いったんレフェリーストップがかかった。だが飛鳥が復帰してきて 試合が続行。長与も執念のスピニング・レッグラリアットを中野に見舞ったが、もう起き上がれない。 ついにまばたきもせず、焦点が定まらない目を上に向けたまま、長与はリングで大の字。

 

ついにここ で極悪の勝ちが宣せられたのだ。 「ダンプさん...!」 その瞬間、中野は泣きながらダンプにすがりついた。ダンプは「泣くなよ!泣くなよ!」と言いながら後輩の中野を抱きかかえるようにして支えた。だが2人がそんな喜こびを見せたのは、ほんの一瞬。あとはいつもの極悪フェイスに戻り、観衆の罵声を一身にあびる、憎々しい極悪同盟に戻ってしまった。
だがレスリングが全く見られなかったこの一戦に対し、観客の怒りは大きい。こんな女子プロレスで果たしていいのだろうか。

---------------------------------------------------------

 

上記はタッグリーグザベスト85の総括を含む決勝戦の模様を記載しています。

長与は2日前にヒザを痛めたようです。このヒザの怪我が手術の原因になったのかは分かりません。

また、準決勝の立野、山崎組は10分25秒で山崎を仕留めています。

さらに4位決定戦というのがあったらしく、ジャンボ・デビル組と、ジャガー・大森組が対戦したようです。ジャガーの状態が悪かったのか、デビル組が勝利しています。

さらにさらに、6位決定戦というのもあったようです。モンスター組が小倉組を下しています。

 

 

 

 

 

---------------------------------------------------------

ダンプの自宅へ電話インタビュー

「私たちは勝つ気があったから優勝できた」

 

10日昼、大乱戦の中で2試合を制し、秋のタッグリーグ戦優勝を勝ちとったダンプ松本。
週刊プロレスではその夜、電話でダンプの自宅を直撃。今の胸中と今後の展望を語ってもらった。

 

――こんにちわ、ダンプさん。週プロです。優勝おめでとうござい ます。
 

ダンプ おお、なんだ突然! ウチの電話番号をどうやって調べたんだ?!?! まあいい。今日は機嫌がいいからな。ありがとう。何でも 聞いてくれ。
 

――まず伺いたいのは、今日突然リングに登場した覆面軍団の事で す。あれは一体何だったのですか。 

 

ダンプ あの軍団は私の影武者だ。 実は髪の毛も全員金髪にさせたん だ。みんな太っていて、私と似ていただろう。まあ、ひとりだけやせている奴もいたがな。


――それはコンドル斎藤の事ですか?
 

ダンプ 見ればわかっただろ。まあいい。私とブルの他に今日は4人出たが、あと2人ふえるかもしれない。若手の中にもな、極悪に入りたがってる選手はいっぱいい るんだ。
 

――公式大会を初制覇。まさにこれから、女子プロレスを"極悪時代にしていこう"というわけですね。 

 

ダンプ そういうことになるね。 今日の私のファッションもキマッてただろう。スタイルでも試合でもな、リードしているのはこのダンプなんだ。 女子プロ版"俺たちの時代"ってわけさ。ワハハ。


――でも今日の試合展開は、正直言ってひどかったです。 影武者が出現することはいいですが、あれほどまで何度も乱入されると、試合にポイントがなくなってくる。 

 

ダンプ...それは私も反省してい る。あのマスクは視界が悪いし、 初めてなので自由に動けないのは 仕方がなかったが、もう試合中は乱入させない。セコンドにつかせるだけにするよ。
 

――そんな中でブル中野は、一生懸命レスリングをしようと、アキレス腱固め、サソリ固めで先輩の長与に喰いついていきました。 それをあなたは、凶器を持ち出して地獄絵図にしてしまいましたね。 

 

ダンプ  ブルは凶器を使わないヒールが理想のようだが、それは自分がトップに立ってからやればいい。私が引退するまでは、私のやり方がすべてだ。
 

――では最後に一言お願いします。 

 

ダンプ 私達は反則しながらもこの大会で絶対優勝しようと思い、 勝ち上がる気持で闘い続けてきた。 それは私だけのためじゃない。ブルのためでもあったんだが...これでひとつの闘いは終わった。また これからデッカイことをやってや るから、期待していてくれ。

---------------------------------------------------------

 

週プロのインタビュー記事が掲載されています。

おそらく本当のインタビューだとは思うのですが、多少は脚色されているかもしれません。

まず、影武者軍団の乱入については、「試合にならなくなるので今後はセコンドにつかせるだけ」と語っています。あまり試合に乱入してしまい、ベビーフェイスの先輩方から文句が出た可能性もありますね。

次にブルのことについて書かれています。ブルが凶器を使わない「技」でヒールを極める方向であることを、ダンプはすでにこのときに分かっていたようですが、それはブルがドンになってからやってもらいたいという話をしています。のちにブルが一人反抗期に入りますが、すでにこの時点である程度は予想していたのかもしれません。最後に「私が引退するまでは従ってもらう」というのと「ブルのために優勝した」と書かれていますので、ブルを単に弟子と思っているだけでなく、成長させることを非常に考えていたことも分かります。

 

写真を拡大してみます。