ドラマが終わるまで我慢しようと思っていましたが、書店で目が合ってしまったので購入してしまった原作本。
でも、まだ読まないでドラマが終わるまで封印しておきます。
ドラマと原作同時進行なんてもったいない(笑)


ハゲタカ第1部完結の第3話。
話の展開がスピーディーな上に、次から次に大波が押し寄せて来て、観ている方は溺れかかって息も絶え絶え。
なんて体力が必要なドラマなんだ(笑)

もちろん、面白い原作と脚本が根底にあるわけですが、それに色をつけて輝かせるのは、やはり生身の役者さん達の演技の熱量。
視聴者はその熱量に魅せられ、圧倒されるわけです。

第1部の大きなクライマックスだった飯島常務との因縁の対決シーン。
鷲津がハゲタカと呼ばれるような存在になる原因を作った人物であり、ある意味、父親を嵌めて割腹自殺にまで追い込んだ仇。
長い時間をかけてその相手を絶対絶命の窮地に追い込み、「売国奴!」と罵られた時の、あの狂気を孕んだような鷲津の笑み。
どえらいもんを見せられた気がして、ザワっと鳥肌が立ちました。
なんて表情をするんだ、鷲津!
いや、綾野剛!

今回のドラマは、非常に判りやすいメリハリの効いた、大上段に振りかぶった演技で押し通しているのですが、本来、綾野剛という役者は真逆の繊細な演技が評価されて来たわけでして。
あの場面であんな表情見せられるとは予想外で、ゾクゾクしました。
圧倒的存在感の小林薫さん演じる飯島常務を相手に「ハゲタカ冥利に尽きますよ!」と啖呵を切った後の静かな涙。
あれは感情が爆発した後の生理的なものだったのか、それとも…?

「死ぬ事以外はかすり傷」
これは、綾野剛氏が昔から座右の銘のように語る言葉ですよね。

「あなたはまだ、生きている」
ドラマの決め台詞となったこの言葉と共に、今回はまたズッシリと重く響きました。

今までハゲタカと呼ばれる鷲津の原動力であった父親を自殺に追い込んだ腐った日本経済の暗部への怒り、自死を選んでしまった父親への怒り。
その真実が白日の元に晒され、三葉銀行と飯島常務の失脚によってひとつの決着がついた第1部。

これから鷲津は何処へ向かうのか。

もう一つの大きな柱だった日光みやびホテルも貴子の背水の陣によって鷲津の支援を受け、着実に再生への道を歩み。
三葉銀行に辞表を提出した芝野は、鷲津のスカウトを断り、ひとまず家族と向き合いたいと…芝野さんの奥さん、どう見てもアルコール中毒になっているんですが、賢くて優しいお嬢さんの為にも、どうか間に合って欲しいと切実に願います!

しかし、たった3話だけとは思えない濃厚なドラマを観てしまった…ひとまず大団円?
とか一息ついた矢先に、予告編にはドドーンとあの高嶋政伸氏が大迫力のドアップで!!(笑)

怒涛の第2部開幕は明日夜21時!!
ハゲタカを見る体力温存して頑張りましょう(笑)



余談ですが、第1部の見所を綾野剛氏が語っている記事がありました。


役者さん同士の丁々発止の裏話が判ると、ドラマが一層面白くなりますよね。







さらに余談ですが…
我が家で一番盛り上がったシーンは、鷲津が貴子にカバンを預けて、猛ダッシュで逃げる貴子の義弟に追いついたシーン!
あまりの足の速さに、テレビの前で家族で騒然となりました(笑)
あそこで鷲津の足の速さを強調する必要があったかは謎ですが、やっぱり監督さんは綾野剛氏を走らせたくなってしまうものなのでしょうか(笑)

そんなこんなで第2部も楽しみです!